NIBフロントライン

章和ホーム社長
川井秀智氏
川井秀智氏
【インタビュー】
 -業界の現状と自社が力を入れている取り組みは。

 「少子高齢化のため建築棟数が縮小傾向にある中、新型コロナウイルス感染症拡大に伴うウッドショックによって資材の高騰が著しい。住宅建築は購入希望者の予算に合わせるため、土地や建物の規模が縮小しているのが現状だ。ロシアによるウクライナ侵攻により納期の遅延も出ている。こうした中、お客さまのライフスタイルに寄り添ったより親身な提案をしている。スタッフ全員が置賜出身で家庭を持っている。子育て経験などに基づき、お客さまにより近い視点のアドバイスを心掛けている。また世界的な環境への関心の高まりを踏まえ、これまで以上に省エネ性能の向上を目指し、温暖化防止と日々のランニングコスト軽減を図りたい」

 -求める人材は。

 「何十年もの住宅ローンを利用して家を建てる人がほとんどで、お客さまの人生の一大イベントに携わる責任感のある仕事だ。それだけに、何事にも誠実で真摯(しんし)に向き合えることが大事になる。地域に密着する企業として、地元・置賜にこだわってやっている。協力業者やお客さまも含めて地元の人たちからの紹介が多く、会社全体が地元全体に育ててもらっている。こうした人たちに感謝する気持ちも大切になる」

 -そういった人材をどう育てていくか。

 「従業員同士が常に顔を合わせ、気心を通わせることを心掛けている。週に1回の朝礼や会議の場面などを含め、お客さまに真摯であることに対する思いを全社員で共有しながら業務を行っている。経験豊富な先輩と一緒に仕事をすることも社員教育になるし、会社自体を育てていただいている協力業者や販売店の人たちとのコミュニケーションも大事になる。社内外の人との交流を通じて『地域の人たちのために』という姿勢が脈々と受け継がれていくような環境を目指している」

 -仕事上、最も影響を受けた人物は。

 「思い浮かぶのは高校球児時代に(米沢中央高で)指導を受けた土田良雄さんだ。1、2年生時はチームとして結果が出なかったものの、チームにまとまりが出てきた3年生の時は夏の大会で県大会の決勝に進むなど、仕事にも通じるチームワークの大切さを学んだ。仕事も野球と同じで、それぞれが打順やポジションなど、役割を果たしてこそ良い結果が出る。社員の人員配置にも適材適所を心掛け、全体として結果を出すことを目指している」

 ★川井秀智氏(かわい・ひでとし) 東京国際大卒業後、自動車販売店勤務を経て1998年に同社入社。専務を経て2018年に社長に就任した。高畠町出身。47歳。

 ★章和ホーム 1987(昭和62)年設立。南陽市と米沢市、高畠町を中心に置賜一円で住宅をはじめとする建築業、増改築などを手掛ける。資本金2千万円。従業員は9人。本社所在地は南陽市三間通38の1。

【私と新聞】詳細な地域情報、会話の武器
 関わりのある人たちとの日常の話題として、新聞は“武器”になると話す。時間のあるときに熟読するスタイルで、山形新聞を購読している。
 社の看板が「地元密着」であり、経済ネタにとどまらず、詳細な地域情報が詰まった置賜版を大切にしている。学校のボランティア活動の話題、行政や団体の取り組みなど、顧客がこれから住もうとしている地域の特徴を説明する際に役立っている。地元を知ることは、信頼関係の構築にもつながるという。
 地元を深く理解するために、社員には消防団活動や祭り、地域の奉仕活動にも無理のない範囲で参加を推奨している。山形新聞には「地元密着という大きな軸がある。地域で起きていることを細かく記事にしてほしい」と期待する。

【週刊経済ワード】国際エネルギー機関(IEA)
 エネルギーの安定確保を目的とする国際機関。第1次石油危機後の1974年に米国の提唱で設立された。現在の加盟国は、日米欧など31カ国。日本は米国に次ぐ第2位の分担金を払っている。加盟国は90日分以上の石油備蓄を義務付けられ、供給途絶の恐れがある場合に協調放出する。協調放出は、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて3月に実施。それ以前にも湾岸戦争の際など3回の実績がある。
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