NIBフロントライン

三友エンジニア社長
長岡康雄氏
長岡康雄氏
【インタビュー】
 -業界、自社の現状と課題は。

 「測量設計業界は近年自然災害が多発していることもあり非常に忙しい。一方で仕事内容に対する理解が広まっておらず、絶対的な技術者不足は否めない。当社は官公庁、民間の受注が半々だ。災害関連では、宮城県女川町や岩手県釜石市、陸前高田市などで東日本大震災の復旧、復興工事に長年携わっている。昨年の最上川水害では、今後の治水対策を進める上での現況調査に関わった。今増えている風力発電では、ゼネコンとの共同企業体で現場の調査、建設過程の計画、管理などを担っている。ドローン、3次元レーザー、3次元コンピューター利用設計システム(CAD)など最新技術を活用し、効率的に取り組もうと考えている」

 -社員に求める能力は。

 「技術を覚えようという貪欲さのある人がほしい。業界的には、最新技術を習得しないと付いていけない部分があるが、当社の社員は吸収が早い。『この技術を覚えたいので機材を購入してほしい』などと言われるのは、うれしいことだ。社員は男女ともに技術に関するセミナーで講師を務めている。セミナーの講師を務め、人前で話をすることで成長でき、もっと勉強すべき点があることにも気付くことができる。失敗するにしろ成功するにしろ良い顔になっていく。意欲的に吸収した社員に私が教わることもあり、心強い」

 -人材確保のために工夫していることは。

 「当社は非常に明るい社風。ただ、どうしても業種の認知度不足が課題だ。働き方改革の点では、効率的に作業を進めることで原則残業をしないように心掛け、長期休暇も確保している」

 -仕事上、最も影響を受けた人物は。

 「企業経営の姿勢について影響を受けたのは、経済企画庁(現内閣府)長官を務めた作家・評論家の堺屋太一氏の考え方だ。堺屋氏の著書は歴史から経済にわたり幅広く、会社経営、社員の育成など学ぶことが多い。その中でも、私の行動指針になっているのは『世界を創った男 チンギス・ハン』に登場する、チンギス・ハンの『明確なビジョンを持ち、明確に皆に示す。そして実行する』という考え方だ」

 ★長岡 康雄氏(ながおか・やすお) 仙台市の建設コンサルタント会社に勤務した後、1998年に三友エンジニアを設立。1級土木施工管理技士、コンピューター利用設計システム(CAD)インストラクター、建築施工管理技士などの資格を持ち、山形職業能力開発促進センター(ポリテクセンター山形)でセミナーの講師も務める。朝日町出身。58歳。

 ★三友エンジニア 1998年設立。公共測量設計、土木コンサルタント、土木・建築施工管理などを手掛ける。3Dレーザースキャナーを活用した文化財の再現、CAD設計のセミナー、技術者育成にも取り組む。資本金600万円、社員数は23人。2015年から上山市体育文化センターの命名権者。本社所在地は山形市松栄1の3の8の県産業創造支援センター内。

【私と新聞】地元の経済状況分かる
 中学生の頃から新聞が好きで、本紙と全国紙を読んでいたという長岡社長。「山形新聞の好きな点は地元のことがよく分かる点」とする。

 本紙の中でよく目を通すのは、市町村長の日程とお悔やみ欄。市町村長の日程は、業務を受注する首長と会話する際にも参考になるという。「経済欄も地元の経済界の詳しい状況が分かる。山新を読んでいないと話についていけないこともある」と話す。業務に関わる情報を収集するために経済紙、ブロック紙も併読する。

 読者投稿欄「やましんサロン」に載った意見を、社員に見せて「どう思う?」と考えさせることも。個人的には新聞小説が好きで、欠かさず読んでいるという。

【週刊経済ワード】デジタル庁
 官民のデジタル化を推進するため新たに創設する組織。内閣直属として首相の下にデジタル相を置き、事務方トップには民間出身を想定する「デジタル監」を配置する。政府の情報システム関連予算を段階的に一括計上し、重要なシステムは自ら整備する。医療や教育、防災のデジタル化も支援する。民間専門人材を積極的に採用し、スタート時の人員約500人のうち民間を100人以上とする計画。マイナンバー制度も所管し、マイナンバーカードの普及推進役も担う。
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