NIBフロントライン

グリーンメタル社長
菅原剛氏
菅原剛氏
【インタビュー】
 -事業内容と業界の現状は。

 「自動旋盤という工作機械を使い金属や樹脂の棒材を切削加工し、さまざまな部品を作っている。デジタル化や、部品の数を少なくしてコストを抑えたい発注者側の考えなどから需要が減ってしまう面もあるが、その部品の目的や求められる精度によって自動旋盤による加工が必要とされ、少量多品種での量産が現状。少し前までは同業者だけがライバルだったが、今はあらゆる部品加工業者が競争相手と感じている」

 -その状況下で、どんな人材を必要としているか。

 「元気にあいさつができ、指導や注意を素直に受け止められる人。そういう人間力さえしっかりしていれば、仕事を覚えるのが早かろうが遅かろうが、確実に前に進む。若いうちは、元気で素直で正直であればいいと思う。注意されたこと、失敗したことを少しでも次に生かそうという気持ちを持つことは、仕事だけでなく人生全体に役立つ」

 -人材育成はどのように進めているのか。

 「入社から1、2カ月はマンツーマンでの指導を行う。仕事なので甘やかすようなことばかりはできないが、相手の人となりを理解して接し、ともに成長していく意識で指導していくことが必要と考えている」

 -若者の採用・育成に積極的で、雇用管理の状況が優良な「ユースエール認定企業」に9月、山形労働局から認定された。どんな職場づくりをしているのか。

 「プライベートの充実は仕事にも影響する。残業を抑え有給休暇を取りやすい環境を心掛けている。安全面や作業効率面など、何でも提案を受け付ける『ご意見箱』を配置しているほか、球技大会などのレクリエーションを通し親睦を深め合っている」

 -仕事上で影響を受けた人物は。

 「いろんな人の本を読んだり講話を聴いたりしており、特定の人のやり方を参考にしてはいない。ただ、自分の能力を理解した上で父家康が開いた道を丁寧に整備し、徳川幕府の成長基盤をつくり上げた2代将軍秀忠のように在りたいと思う。今まさに自分がその役割を担っており、会社が成長し続ける仕組みを構築したい」

 ★菅原剛氏(すがわら・つよし) 酒田工業高(現酒田光陵高)出身。1994年グリーンメタルに入社、2009年に社長に就任した。酒田市出身。46歳。

 ★グリーンメタル 1979(昭和54)年に菅原信男氏(現会長)が創業。当初はカム式自動旋盤11台だったが、現在はコンピューター制御のNC旋盤を中心に約150台を備え、自動車や家電、医療器具、自転車などの部品を製造している。現社長の剛氏は信男氏の長男で2代目。資本金4800万円、従業員43人。所在地は鶴岡市宝田3の11の25。

【私と新聞】経営手法の示唆得る手段
 新聞は朝、会社に出勤してから読むという菅原社長。1面から順に目を通して、気になった記事をじっくり読む。「新聞の良さは、開くと興味のある記事が見出しや写真でパッと目に入ること」と話す。おくやみ欄は必ず確認するほか、地域のさまざまなニュースについて「会社として社会貢献はどうあるべきか」「他社はどう取り組んでいるのか」という視点から、丁寧に記事を読むように心掛ける。

 また「現在の経営手法がずっと続けられるわけではない」として、社会の動きを知り今後の在り方について示唆を得るための手段としても、新聞の役割に期待を寄せる。「次代を担う子どもたちが安心して暮らせる社会にするため、自分たちにできることは何なのかを考えたい。後の世にしわ寄せが行かないように税金がどんな使われ方をしているか、しっかり知る必要がある」と語った。

【週刊経済ワード】日銀の企業支援策
 日銀が、新型コロナウイルスで打撃を受けた企業の資金繰りを助けるために講じている支援策。企業の事業継続と雇用の維持を目的とする。政府の実質無利子・無担保融資制度を使った銀行などに事実上の補助金を出し、融資を後押ししているほか、企業が資金調達のために発行する社債やコマーシャルペーパー(CP)の購入枠も増やした。
[PR]