NIBフロントライン

丸定社長
佐藤良喜氏
佐藤良喜氏
【インタビュー】
 -業界の現状は

 「国内全体で見ると、段ボールの需要は薬品と化粧品以外、前年を下回っている。総需要の40%を占める食品業向けについては新型コロナウイルス感染症に伴う巣ごもり消費があるものの、業務用向けが落ち込んでいる。県内では特に村山地域で市場規模に対して包装関係の企業が多く、競争が激化している。当社も売り上げは昨年比で2割は落ち込んでいる。こうした中、段ボールベッドや飛沫(ひまつ)を防ぐ仕切り板など災害対策と、コロナウイルス対策の資材が売れている。今後、包装資材は循環型を意識した商品が求められるようになると考えている。消費者ニーズを的確につかみ、お客さまや社会に貢献できるよう行動している」

 -求める人材は。

 「明るく前向きで協調性のある人材だ。与えられたことだけをこなすのではなく、自分の頭で考え行動できる人が必要。採用時のポイントとしており社員教育の柱にも位置付けている。当社は『ものづくり企業』なので、顧客と意思疎通を図り、ニーズを正確に理解する必要がある。最近感じることは特に携帯電話、スマートフォン世代で、コミュニケーション力や語彙(ごい)力が不足している。仕事を円滑に進める上で意思疎通の能力は不可欠であり、社員教育として、まず現状を気付かせることから始めている。一人一人が自分を分析し、日々成長できるような環境づくりに力を入れている」

 -影響を受けた人物は。

 「3人いる。1人は祖父の佐藤良平(4代目社長)。仕事に向き合う基本姿勢と言うのだろうか、社是となっている『買う身になって造ろうこの製品』の真意を教えてもらった。2人目はトランスコスモスの代表取締役副社長執行役員を務めている石見浩一氏だ。義理の兄でもある。『できないことを考えるよりも、できるためにどうするかを考えて、即行動する』-との理念を教えてもらった。周りを巻き込みながら自分も一緒に成長していく姿勢に対し、非常に尊敬している。3人目は佐藤乃理子さん。私の妻だ。会社では管理本部人材開発室長を務めてもらっている。人との関わりは『心が大切』との意識を学んだ。それは誠実さ、真心、愛に通じる。日々の言葉や行動に感じ、影響を受けている」

 ★佐藤良喜氏(さとう・よしのぶ) 福島大大学院卒。1990年丸定に入社し、専務を経て2005年5月から現職。米沢市出身。54歳。

 ★丸定 1875(明治8)年4月に創業。初代・佐藤定次社長が曲物折箱を手掛けてから1世紀以上、包装一筋で社業展開する。社員数176人、資本金5千万円。本社所在地は米沢市アルカディア1の808の15。

【私と新聞】新しい商品、事業に興味
 山形新聞のほか、経済紙など計4紙に目を通しているという佐藤良喜社長。特に本紙では1面と、「おくやみ」が掲載されている社会・情報面、経済面、地域面を熟読しているという。「全国の経営者を対象にしたインタビュー記事は関心がある。各企業の新商品や新たな事業も興味深く読んでいる」という。

 地域面では地元・置賜地域の話題は欠かさず読む。仕事関係などで交流がある人の取り組みが掲載されることも多く「次の機会に会った際、共通の話題になる。地元の話題は細かく知っておきたい」と語った。

【週刊経済ワード】容量市場
 発電所の規模に応じて発電会社に資金を割り当てる制度。割当先の発電所は既設か新設かを問わず、入札で決める。日本全体の電力供給を調整している電力広域的運営推進機関(広域機関)が制度を運営。4年後に必要となる日本全体の供給力を算定し、それに見合った容量の発電所を募る。広域機関は電力の小売会社から資金を集め、入札で決まった金額に沿って4年後に発電会社に拠出金を支払う。
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