NIBフロントライン

安藤組社長
安藤政則氏
安藤政則氏
【インタビュー】
 -自社の現状と力を入れている取り組みは。

 「経験したことのない新型コロナウイルスの感染拡大は危機的な状況だが、この状況をいかに切り抜けていくかを考え、一致団結して行動できるかがチャンスにつながる。今期からはSDGs(国連の持続可能な開発目標)も意識した取り組みを加速させる。グループとして総合建設業、運輸業など幅広い業態を展開する中、自然破壊にもつながっているのではないかと感じ風力発電、リサイクルなど環境事業にも力を注いでいる。『自然は…いのち』を社是とし、自然との調和や全従業員の生活と心の豊かさの充実を追い求めている」

 -求める人材は。

 「素直で感謝する心がある人。自分は1人で生きてきたわけではない、両親や多くの人から支えられて今があると考えることが大切。そして、情熱的で真っすぐなことも重要だ。新入社員には『率先垂範、即行、感謝』という言葉を贈っており、それを実現できる人材だ」

 -求める能力と、その力を身に付けるために取り組んでいることは。

 「人間力と、何歳になっても勉強し、成長しようと努力する意識。また他者を認め、褒めることができる力も必要だ。そのために、毎月の社内研修で活字に触れ、他者の意見を聞く機会を設けている。教材として指定した月刊誌の中から、各自が興味を持った記事について感想や意見を述べ、褒め合う。特に現場仕事が中心の社員が多く、活字に触れ、自己研さんの場を与えている。こうした取り組みが人間力を育み、グループ内の団結力も生み、各自の能力向上にもつながる」

 -影響を受けた人物は。

 「農家の三男で復員後、農業機械の製造、販売から始めた創業者の父・故政治。農業部門に参入したのも父の影響だと思う。『徹底的に、命懸けで行え』『共に生きることが大切だ』という教えを貫いている。『足るを知り、自らの役を知る』ことが重要だということも教わった。京セラの創業者、稲盛和夫さんの理念にも影響を受けた。経営哲学を伝授する勉強会・盛和塾の庄内組織にも加わり、その哲学を学んだが、父の教えと通ずるものがあった」

 ★安藤政則氏(あんどう・まさのり) 東海大工学部を卒業後、増岡組に入社し東京支店に勤務。退社後に父が営んでいた安藤組に入り、1978年常務に就任。専務を経て1996年から現職。庄内町出身。68歳。

 ★安藤組 1946(昭和21)年に農業機械販売業として創業。53年に砂利採取・販売の安藤砂利店を設立して建設業も始め、安藤組として65年に株式会社化した。生コンクリート製造販売にも進出。92年には運送部門として安藤運輸を設立した。2006年には新設合併で菅睦建設も発足。安藤組グループとしてアグリ事業、風力発電事業のほか、安藤整備工業では車両整備も手掛ける。安藤組の資本金は2千万円、グループ全体の従業員数は約200人。本社所在地は庄内町提興屋字中島80。

【私と新聞】地域の動きや現状知る
 ビジネスや経営のヒントを得るだけでなく、地域の動きや現状を知るためにも、安藤政則社長は山形新聞を熟読している。「毎朝3時には起きて、新聞を待っている。玄関で待っていると配達する人にびっくりされることもある」

 現在は相談役となっている県倫理法人会の会長を務めた経験から、会員企業の取り組みなどが多く掲載されている地域面もくまなくチェックする。「仲間が頑張っている様子もよく分かる」という。特によく読むのは、県内の創業100年を超える企業を紹介する「これぞ老舗」だ。「企業が続くには、それなりの理由がある。成長のエネルギーを常に加え続けている」と分析する。

 安藤組グループは創業74年。社員にも役に立つ記事は回覧し、読むよう勧めているという安藤社長は「自分たちも『これぞ老舗』に取り上げてもらえるようになりたい」と、目標を語った。

【週刊経済ワード】レジ袋の有料化
 日本政府が1日からプラスチック製レジ袋の有料配布を全国の小売店に義務付ける制度。買い物客にマイバッグの使用を促し、プラスチックごみの削減につなげる。各事業者が1枚当たり1円以上の価格を設定する。厚さ0.05ミリ以上で繰り返し使える袋や、植物由来のバイオマス素材の配合率が25%以上の袋などは有料化の対象から外れた。
[PR]