NIBフロントライン

山形ミートランド社長
大沼幸仁氏
大沼幸仁氏
【インタビュー】
 -業界の現状を踏まえた自社の取り組みは。

 「当社は肉牛を中心に食肉卸、加工、製造、販売を行っている。農畜産物はグローバル化、環太平洋連携協定(TPP)の影響を考えなければならない時代だ。関税率低下に伴い安価な輸入品が増え、国産の肉牛、豚、鶏の価格に響くだろう。国産肉のシェアが狭まる恐れがある。また日本では少子高齢化が進行している。今後は中小企業も、輸出を含めて事業の先行きを考えるべきだ。当社も昨年から台湾の富裕層向けに和牛などの輸出を始めた。今後は現地での加工品作りも視野に入れる。一方で地元消費者には、寒暖差が大きな厳しい土地で生産者が手塩にかけて育てた山形牛のおいしさを伝えることが大事だ。当社グループは河北町に肥育牛舎を設け、寒河江市と山形市には焼き肉店を開いた。農家にも消費者にも近い『川上から川下まで』を大切にしている」

 -求める人材像は。

 「今後は外国人と商談し、例えば国外に出れば出店か流通ルート作りのどちらが重要か-との判断が求められるようになる。こうした時代の変化に対応できる人材が必要。多くのことに興味を持ち挑戦してほしい。社員には常に目標を持ち、満腹になるなと言っている。目標のレベルは常に上げてほしい。それが自分の成長、会社の成長、家族の幸せにつながる。当社グループでは食肉解体場で研修し、命を頂いて事業が成り立っていることへの感謝を学ぶ一方、東京で注目の飲食店に客として行き、味や接客などを学ぶ機会を設定している」

 -仕事上で影響を受けた人物は。

 「父の重義(しげよし)だ。父は山間地で長く続く農家の長男としてコメや果樹を作り、冬には首都圏に出稼ぎに行き掘削技術者として働いて、家族を養ってくれた。掘削の技術が買われて県内外で仕事をしたが、農家として家を背負うことに一本気だと感じた。同じく長男である自分が創業する際、意外にも反対しなかった。自分が成し得なかった、家のなりわい以外を本業にする生き方を、私に託してくれたと思っている。その父が現在は、当社グループ社員に農業を教えてくれている。自分の生き方を貫き、親として子を信じてくれるその生きざまは見習いたいし、感謝している」

 ★大沼幸仁氏(おおぬま・ゆきひと) 上山農高、全国食肉学校卒。県食肉公社、日東ベストと他の民間企業を経て1996年、山形ミートランド創業と同時に現職。寒河江市出身。57歳。

 ★山形ミートランド 1996年8月に天童市で創業、2002年に寒河江市に移った。肉牛の月間取扱数は約400頭。グループ会社として12年設立の「Y'sクリエイト」が焼き肉店「山牛」を同市と山形市に出店。また同年、河北町に農業生産法人「ドリームファーム」を設立し肉牛約100頭の肥育などを行う。山形ミートランドは資本金1千万円。グループ全体の従業員は約115人。本社所在地は寒河江市中央工業団地155の12。

【私と新聞】ほかの地域も身近に感じる
 大沼幸仁社長は毎朝、会社で山形新聞に一通り目を通し、気になった記事を日中に時間を見つけ熟読するという。地元紙を読む重要性について「まず地元が分からないと世の中のことは分からない」と説明する。

 地元紙の特徴として挙げるのは、地域版ページの存在だ。山形新聞には四つの地域版に各地域のニュースが載っており、「自分が住む地域以外の記事も読むことで、それぞれの地域を身近に感じることができる。視野を広げることにつながる」。さらに、年度末に掲載される各自治体予算の記事に目を引かれるとも。円グラフの予算内訳を見て、地域の今後について考えるという。

 社員には、朝礼などの場で地元紙を読む大切さを伝えている。山形新聞のカラー写真の多さや写真画質の良さもお気に入りだ。「皆には、カラーが多いから飽きないよ-と言っている」と話した。

【週刊経済ワード】金融庁検査
 金融機関が健全で適切な業務運営をしているかを金融庁と地方の財務局が協力して調べる仕組み。大手銀行や地方銀行、信用金庫などが対象。本支店への立ち入りに加え、書類提出や聞き取りなどを組み合わせる。内部管理体制や法令違反の有無といった項目を厳しくチェックする。人口減少に伴う地銀の事業モデルの存続可能性も重視している。
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