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丸勘山形青果市場社長
佐藤明彦氏
佐藤明彦氏
【インタビュー】
 -業界の現状と自社の取り組みは。

 「全国的に生産者の減少と後継者不足の問題に直面している。共働きや核家族化によって料理離れが進んでおり、地方の青果卸売市場は廃業などで年々減少している。当社は県から許可を受けた地方卸売市場で、2017年度の青果物取扱高は約131億円と県内トップ。全国の上位150社の中でも17位で、利益率はナンバーワンだ。目指しているのは『農業支援企業』。生産者の有利性、利便性を第一に考え、ばら詰めや差別化商品の作付けの提案、共同での選別作業などに取り組んできた。パッケージも行い、売りやすい数量、価格を示して、生産者と買い出し人を結び付けている。サクランボは夕方まで出荷を受け付ける。昼で締め切ると、農家が間に合わず、翌日に回されるからだ。夜7時から相対販売するため、鮮度の良い商品が翌日の午前中には関東や東北各地のスーパーに並ぶ」

 -求める人材、能力は。

「昨年は大卒と高卒合わせて6人を採用した。今年は3人が入社する予定だ。営業担当には、トマトやタマネギなど各品目のプロとして日本の北から南まで商品を追ってもらう。種まきや収穫の時期をしっかり頭に入れなければならない。一人前になるには4、5年はかかる。農家や買い出し人とやりとりをする仕事なため、明るくて、元気で、コミュニケーション能力が高い人材が欲しい。『気付く力』も大切だ。いろいろなものに興味を持ち、柔軟な発想ができて、得た情報を生かせる力と言ってもいい。吉田松陰に『夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし』という有名な言葉がある。夢=目標と捉え、社員には常に、人生、会社、家庭についての目標を持つように言っている」

 -仕事上で影響を受けた人物は。

 「当社の礎を築いた井上直洋会長だ。高校を卒業してから青果市場の基礎と社会人としての基礎をたたきこんでもらった。人は一人では生きてはいけない。周りの人や自然に生かされている-という考え方を教わった。『感謝に勝る能力なし』との言葉を胸に、会長の分身のつもりで会社を経営している」

 ★佐藤明彦氏(さとう・あきひこ) 日大山形高卒。1978(昭和53)年に丸勘山形青果市場に入社し、93年に専務に就任。2005年から現職。山形市出身。58歳。

 ★丸勘山形青果市場 1955(昭和30)年に山形市銅町で創業。会社名は初代社長の名前「井上勘左エ門」に由来する。89年に現在地に新築移転した。四つの売り場とパッケージセンター、資材センターを構え、生産者・出荷業者から青果を集めて、スーパーや小売業者などに直接届ける流通システム「生産者直結方式」を展開している。県内の登録生産者は5430人、県外出荷団体は550団体。資本金1千万円。従業員数は80人(パート含む)。本社所在地は山形市十文字2160。

【私と新聞】「再発見」「老舗」からヒント
 丸勘山形青果市場の佐藤明彦社長は、山形新聞の記事の中で「やまがた再発見」と「これぞ老舗」シリーズを毎週楽しみにしている。

 やまがた再発見は、明治以降に、文学、芸能、思想、教育、科学、農業などさまざまな分野で活躍してきた山形人や、山形に足跡を残した文人墨客に光を当てる企画。「歴史の表舞台にあまり登場しない人物を取り上げているところがいい。彼らのチャレンジ精神に感銘を受け、生きるヒントがもらえる」と説明する。また、本県の100年企業を紹介する、これぞ老舗については「業種は違っても、時代の変化に対応しながら事業を継続してきた企業の物語から得られるものは多い」と語る。

 社員には「新聞はコミュニケーションの切り口となる地域情報の宝庫。しっかりと読んで仕事に生かしてもらいたい」と期待している。

【週刊経済ワード】安全資産
 経済環境の変化などで相場が大きく悪化した場合でも、価値が目減りする恐れが小さい金融資産を指す。預貯金や金が代表格。日本が世界最大の対外債権国であることなどを背景に日本円に対する信用は高く、為替相場では安全資産と認識されている。これに対し、企業が破綻した場合に価値がなくなる株式などはリスク資産と呼ばれる。
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