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千歳不動産社長
武田晃士氏
武田晃士氏
【インタビュー】
 -業界の現状を踏まえ、自社の取り組みは。

 「少子高齢化が一段と進行する中で中小不動産業界の方向性があらためて問われている。特に地方は大都市圏への人口流出に歯止めがかからない。一方で大都市圏では不動産の売買市場で大手企業のシェアが拡大し、売買や開発分譲から賃貸・管理にまで広がっている。これからの中小不動産業者は『地域密着』が大切になる。地域の不動産オーナーに寄り添い、納得感の高い資産活用方法の提案や資産管理を行わなければならない。自社は東北でもいち早く、不動産業の中でもアパートなどの管理運営をメインに据えた。3年前にはリノベーション(改修により価値や機能を高める)会社を立ち上げ、老朽化した物件の再生にも対応できるようにした。オーナーのニーズに応えられる取り組みを進めることが重要だと考えている」

 -求める人材と育成方法は。

 「社員教育基本方針の一つに『理想と希望に満ちた魅力ある人間づくり』を掲げている。人類学者の中沢新一氏は『現代社会は飼育化された人間が多く、本来人間が持っている動物的感性が失われつつある。その感性を呼び戻すには芸術文化に触れる機会を多く持つこと』としている。自ら尺八に取り組んでいることもあり、十数年前から全社員を対象に生け花の研修を行っている。また、仕事で社員が市役所などに行く時はよく『会社をサボれ』といっている。まちを歩き、時にはギャラリーに足を運ぶ。ギャラリーや美術館はその場にいるだけでも感性が磨かれる。仕事以外で、お茶や謡など文化的な素養を身に付けることが魅力ある人間づくりにつながる」

 -自らが仕事上で最も影響を受けた人物は。

 「会社の創業者である千歳栄氏で、経営理念や生き方を見習っている。東北芸術工科大の理事長を務めた故徳山詳直氏から『経済、文化、教育を語れる経営者は日本にそんなにいない』といわれたことが印象に残っている。千歳氏の経営理念である『信用を重んじ堅実を旨として経営を行う』を基本方針に運営している。地域文化に関係した著書も多く出しており、出羽三山などその現場に同行させてもらったことがあり、人生観にも強く影響している」

 ★武田晃士氏(たけだ・こうじ) 山形工業高建築科卒業後、1966(昭和41)年に千歳不動産に入社した。77年に取締役に就任し、常務、専務を経て97年から社長。日本賃貸住宅管理協会山形県支部長を務める。山辺町出身。72歳。

 ★千歳不動産 1957(昭和32)年に創業。89年に東北でいち早く賃貸管理業に参入し、オーナーに代わってアパートなどの管理を手掛ける。2000年にはアパートの大家さんを対象に「オーナーズクラブ」を結成し、弁護士ら専門家による無料相談、資産運用に関するセミナー開催、会報紙発行などの活動を展開している。資本金3千万円で従業員数は15人。本社は山形市東原町3の3の56。

【私と新聞】経営の羅針盤にも匹敵
 一日の始まりは新聞に目を通すことという武田晃士社長。山形新聞をはじめ、全国紙も購読し、地域の話題、経済、政治など新聞から幅広い情報を収集している。「新聞から得る情報がないと、その日の自分の立ち位置にも影響し、不安になってしまうほど」と話す。

 新聞は何度も読み返すことができるため、じっくりと内容を咀嚼(そしゃく)し、理解を深められる点がメリットだと考えている。出張先では山形新聞の読者限定電子新聞「やましんe聞」を活用する。「混沌(こんとん)とし、目まぐるしく変化する世界情勢の中で、新聞の情報は経営の羅針盤にも匹敵する」と指摘する。

 経営や人材育成に関する記事はよくスクラップし、折に触れて見返している。地域の文化、芸術にも興味関心があり、「地域の知られざる文化を掘り起こした記事をより多く読みたい」と希望した。

【週刊経済ワード】G20首脳会合
 日米欧の先進国と中国など新興国を合わせた19カ国に欧州連合(EU)を加えた20カ国・地域(G20)の首脳が、世界経済や国際金融を議論する会合。アジア通貨危機後の1999年に財務相・中央銀行総裁による枠組みで始まり、2008年のリーマン・ショック後の危機対応で首脳会合が開かれるようになった。来年は日本が議長国を務める。
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