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三陽製作所社長
和田広氏
和田広氏
【インタビュー】
 -業界の現状を踏まえ、自社の取り組みは。

 「2020年に東京五輪・パラリンピックがあるため、(厨房(ちゅうぼう)設備など)高級ホテルや飲食店からの受注が多く、一口で言うと大変好調だが、一方で仕事を断らざるを得ないという問題が出ている。特注製品は設計に時間がかかるため、私自身が手伝うこともある。五輪後、2年間ぐらいは間違いなく業績が落ちると想定している。その対策はイメージを持って臨みたい。ただ、27年ぐらいまでは首都圏で地域再開発や公立学校整備など、五輪が終わってから大型プロジェクトを進める動きがあり、仕事を受注できれば関東周辺は大丈夫だろうと考えている。まだ正式決定でないが、取引先の情報では五輪選手村の厨房も受注できる見通しにあると聞いている。注文を受けられなかった部分に対応するため、11月ごろに旧社屋を再び活用しようと準備している」

 -会社が求めている人材と育成方法は。

 「とにかく一生懸命取り組む人物。新入社員が本当に能力があるかは結局、やる気の問題にかかってくる。その子にやる気をどう植え付けていくかが指導者の役割だ。育成には褒めることが一番。昨年、一昨年と2人だった高校卒の新規採用は今年6人まで増やし、指導の仕方も改めた。今までは部署ごとに新入社員を指導したが、新人がその部署のことしか覚えられない課題があった。そこで、私自身もいろいろな形で基本指導に時間をかけた。組織・人材開発コンサルタントを講師に招き、社員としてのあるべき姿を学ぶ研修会も開いた。基本を習得した新入社員は今後、どのポジションも担ってくれそうだ。社業の全体像を見渡せる人材を増やした上で、組織的バランスも保つ視点が大切だと思っている」

 -自らが仕事上で最も影響を受けた人物は。

 「今から30年以上前に講演を聴いた寒河江市のある企業経営者の言葉が胸に残っている。『たった一度の人生だからこそ、人のためになって生きよう』との内容だった。アサヒビール名誉顧問として、2011年に南陽で講演した中條高徳氏(故人)がしたため、応接室に飾っている色紙『積善之家必有余慶(積善の家には必ず余慶あり=善行を積み重ねた家には、その報いとして必ず幸せが訪れる)』も、自分の信念になっている」

 ★和田広氏(わだ・ひろし) 日大山形高卒。中学、高校とバスケットボールを続け、高校2年時に全国高校総体(インターハイ)でベスト8。卒業後、首都圏のステンレス厨房(ちゅうぼう)器具メーカーで技術を習得。兄2人と三陽製作所を設立し、2001年から現職。南陽市出身。67歳。

 ★三陽製作所 1975(昭和50)年創業。業務用厨房器具製造、建築用ステンレス金物製造など各種ステンレス加工業界のトップメーカー。都内の数々の一流ホテルや六本木ヒルズ、東京ディズニーシーなどの大型物件から飲食店まで、幅広く受注している。従業員96人、資本金9800万円。昨年5月、本社と工場を南陽市漆山から同市池黒750の1に移転新築した。

【私と新聞】身近な話題、提供し続けて
 毎朝6時前に起き、ストレッチ運動やウオーキング、食事があるため「出勤前に新聞を読む時間は毎日、20分程度しか取れない」と苦笑いする。自宅では山形新聞と全国紙1紙を購読し、スマートフォンで経済紙の電子版も閲覧する。

 「見出しで目についたり、日頃気になったりしているニュースを追う読み方になっている」とも。南陽市体育協会長を務めていることもあって、最近の関心事はスポーツ界のパワーハラスメントに関する報道。「選手を強くするには褒めるだけでなく、叱ってやらないといけない部分だってある。何から何までパワハラだと騒ぐのも、どうなんだろう」と疑問を呈する。

 本紙では、おくやみ欄を毎朝必ず確認する。「地域のことが詳しく分かるのが山形新聞の一番の魅力。知っている人のことなど、今後も身近な話題を提供し続けてほしい」と期待する。

【週刊経済ワード】電力・ガス自由化
 電力や都市ガスの大手が地域ごとに独占してきた家庭向け販売で新規参入を認める規制緩和策。電力は2016年4月、都市ガスは17年4月に全面自由化され、家庭は新規参入事業者と契約できるようになった。市場競争を起こし、料金低下やサービスの向上を促す狙いがある。電力では石油や通信など多様な業種から参入がある。
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