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山形パナソニック社長
清野寿啓氏
清野寿啓氏
【インタビュー】
-業界と自社の現状は。

 「卸会社として、メーカーと県内の家電販売店や電気工事店の橋渡し役を担い、これまでは品ぞろえ、スピード、価格の三大要素を大切にし、掛け売りによる金融機能も果たしてきた。しかし、今の時代は物流の発達やインターネットの普及でどこからでも商品を調達できるようになり、地場の会社だから選ばれるという優位性は薄まっている。県外企業との競争も激しくなり、独自の強みをどう出すかが大きな課題になっている」

 -求める人材や能力を教えてほしい。

 「時代が変化する中、既存の枠にとらわれず、0から1を生むような高いデザイン力を持った人材を求めている。さらにパナソニックが松下電器産業時代から連綿と受け継ぐ『あきんど』の素養が必要と考える。お客さまの心を遇する気配りの心、新しい技術を学ぶ好奇心、他に負けたくないという闘争心だ。人材育成でもこうしたデザイン力とあきんどの素養を育みたいと思っている」

 -具体的な取り組みは。

 「アイデアは急に思い付くわけではなく、これまで見たり、聞いたり、経験したりしたことから生まれてくる。いかに学びの機会をつくるかが重要だと考えている。新入社員には1年間にわたり、2、3年上の先輩社員がマンツーマンで指導する『チューター制度』を10年ほど前に導入し、続けている。指導の成果を発表する機会を設けており、教える側を含めて二重の人材育成につなげている。最近では採用面接で受験者が、このチューター制度を志望動機に挙げるケースも増えている。今年は初めて囲碁を取り入れた研修も実施した。新入社員以外では昇格のための1年間研修、昇格した後のニューリーダー研修などさまざまな段階で学ぶ機会を提供している」

 -自らが仕事上で最も影響を受けた人物は。

 「松下電器産業の創業者・松下幸之助氏で、一番大切な教えと思っているのが『素直な心』を持つことだ。年齢や役職が下の人から耳の痛い話を言われた際、素直に聞けるかどうかは経営者として、人として成長する上で重要になってくる。なかなか難しいことだが、まずは誰と接する時でも自分の態度を変えないよう心掛けている」

 ★清野寿啓氏(せいの・としひろ) 日本大文理学部卒。1993年に松下電器産業(現パナソニック)入社。97年に山形ナショナル電機(現山形パナソニック)に入り、取締役、常務、副社長を経て2013年6月から社長を務める。上山市出身。会長の伸昭氏は父、創業者の故源太郎氏が祖父。48歳。

 ★山形パナソニック 1952(昭和27)年に設立。家電をはじめパナソニック製品の卸売業のほか、官公庁、住宅関連設備の設計・施工、メンテナンス業務などを行う。新庄、酒田、鶴岡、米沢に営業所を持つ。資本金8760万円。従業員は約300人。本社は山形市平清水1の1の75。

【私と新聞】気持ちに寄り添うツール
 清野寿啓社長は毎朝山形新聞に目を通す。地元紙を読むことは「あきんど」の気配りにも通じるといい、「お客さまに『(ボランティア活動や寄付などの)記事が載っていましたね』といち早く伝えることも気配りの一つ。山形新聞は、お客さまの気持ちに寄り添うことを手助けしてくれるツールとして、これ以上のものはないと思っている」と話す。

 グローバル化の時代だとしても、まずは自らの足元を知ることが重要だと考えている。県外企業と競争する上で、「商品、技術、提案力に差がなければ、地元の出来事をよく知っているという点が一つの強みにもなる」と指摘する。

 新入社員をはじめ、社員にはさまざまな機会を通じて新聞を読むよう伝えている。「今後は記事はもちろん、広告欄もじっくり読んでいきたい」と語った。

【週刊経済ワード】消費税増税の影響緩和策
 消費税の増税により景気が落ち込むのを防ぐため、政府が実施する経済対策。2014年4月に消費税率を5%から8%に引き上げた際は、公共事業や低所得者への一時金の給付などを柱に5兆円規模の対策費を13年度補正予算に計上した。企業向けの設備投資減税や、賃上げを促す所得拡大促進税制なども実施した。消費税率は2019年10月に10%への引き上げが予定されている。
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