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市村工務店社長
市村清勝氏
市村清勝氏
【インタビュー】
 -業界の現状を踏まえ、どのような人材を求めているのか。

 「時代によって求められる人材は少しずつ変化しているかもしれないが、基本は変わらない。採用したいのは、初めてのことに前向きにチャレンジできる人だ。建築は住宅でも学校でも図書館でも一つ一つが違う。つまり新しい体験の連続だ。それを楽しめる人が業界に向いている。会社としても優秀な若い人材に入ってほしい。『かっこいい業界』と思ってもらえるように、社内の若手社員によるブランディングチームを組織した。まず取り組んだのは今着ているユニホーム。業界の人は汚い服で仕事をしている、というイメージがあるので、街着にもなるおしゃれな作業着をデザインした」

 -社員にはどのような努力が必要か。人材育成の取り組みは。

 「第一に新しいことを吸収する心を持つことだろう。当然のことながら、建築士や技術職としての知識はベースになければならない。大切なのはその周りの知識を積み重ねて、『雑談力』を高めることだ。社員の成長と社会貢献を目的に会社は16年秋から17年秋まで公開型社内大学『イチカレッジ』を開催し、整理整頓のプロやカメラマン、アナウンサーらをお呼びした。技術面の向上という面では、当社には宮大工集団の『丸健』があり、社員に国宝の建造物を10分の1サイズで忠実に再現するミニチュア造りに挑戦させている。難しい仕事ほど人を育ててくれると考えている」

 -これまでの人生で影響を受けた人物は。

 「スペインの建築家ガウディ。大学時代の授業で彼のことを調べた。晩年、バルセロナのサグラダ・ファミリア(聖家族)教会の設計・建築に没頭し、路面電車にひかれて亡くなるのだが、最後に弟子たちに遺(のこ)した言葉が『最高のものをつくろう』だったという。建築だけではく、ものづくりに関わる人たちにとって最も重要な心構えではないだろうか。社長に就任して以来、この言葉を当社のキャッチコピーにしており、同じ気持ちの社員が増えてほしいと常に願っている。誰にも負けない技術屋だった父(健一氏)と祖父(清治郎氏)の影響も多分に受けている」

 ★市村清勝氏(いちむら・きよかつ) 1980(昭和55)年に日本大生産工学部を卒業後、第一建築(現第一ヒューテック)に入社。83年に市村工務店に入り94年に専務、2000年より現職。4代目社長。山辺町出身。60歳。

 ★市村工務店 1892(明治25)年に宮大工の市村健次郎が山辺町で独立・創業。1954(昭和29)年に市村工務店と改称し、59年株式会社に組織変更した。81年に本社を山形市に移し、91年には資料館(現大工ミュージアム)開設。社寺建築・宮大工養成を手掛ける木造建築部門「丸健」を擁し、国重要文化財の旧済生館本館三層楼(現山形市郷土館)の復元工事や国宝「羽黒山五重塔」の保存修理工事を担当した。資本金は8千万円。従業員数は77人。仙台に支社を置く。本社は山形市久保田3の11の12。

【私と新聞】ためになる情報の充実望む
 市村清勝社長は、気になる記事を見付けるとスキャンしてデータとして保存している。「記憶が苦手なので、記録している。タグ付けしておけば、必要な時にすぐに取り出せる」と新聞の活用法を語る。

 毎日、山形新聞に目を通す。経済紙も読む。ネットニュースも見るが「フェイクニュースがあり、紙ベースの方が信頼感がある。山形新聞は地域の話題が豊富な点が魅力」と話す。

 ただ「ほかの経営者よりは新聞を読まない方かもしれない」。以前参加したセミナーの講師の「(事件・事故など)マイナスな話題ばかりの新聞を読むな、テレビを見るな」との言葉が強烈だったからだという。「スキャンダラスなニュースよりも、読んだ人がためになる情報をより充実させてほしい」と期待を寄せる。

【週刊経済ワード】日銀の物価目標
 2013年1月に導入した、日銀が金融政策を運営する上で目指す物価上昇率。中心的な指標である消費者物価に関し、前年と比べた上昇率を2%としている。黒田東彦総裁は就任直後の13年、デフレ脱却に向けて大規模な金融緩和に踏み切り、2年程度で目標を実現すると宣言した。しかし、消費者や企業の根強いデフレ心理などの影響で2%には届かず、達成時期の見通しは6回先送りされた。今年4月の金融政策決定会合では、従来は明示していた達成見通しを削除した。
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