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県酒類卸社長
新田公孝氏
新田公孝氏
【インタビュー】
 -業界の現状を踏まえ、求める人材像は。

 「当社は中間流通業。メーカー、当社、小売店があり、消費者に商品が届く。どの業種も同じだが、少子高齢化が進む中、ボディーブローのようにじわじわと影響が出ている。飲酒人口が先細り、先輩世代が若者世代に行きつけの飲食店を引き継ぐ習慣がなくなりつつある。このままでは、中間流通業の存在自体が問われる時代が来る。だが、やりようによって道はあり、模索しながら事業に取り組んでいる。少子化が進んだためか、最近は純粋培養で育った若者が多くなったように思う。怒られ慣れておらず、社会人になり学生時代とのギャップの大きさに衝撃を受けてしまう。人間は必ず失敗する生き物だが、その壁を突破できない人が増えた。当社が求める人材は何事にも物おじせず、挑戦する気持ちを持つタフな人間だ」

 -物おじせず、挑戦し続ける人材を育てるためにどのような取り組みをしているのか。

 「当社は会話を非常に重視している。社員全員に毎日、日誌を書いてもらい、そこに各所属長がコメントを入れ、社長に上がってくる。私は全て読み、困り事や心配事があるようだと本人から事情を聴く。ただ一方通行では“やらされ感”が出て、不平不満の基になると考え、私を含め所属長は月間スケジュールを全社員に開示している。こうした双方向の会話を通じ、社員の一体感を育んでいる」

 -重視している点は。

 「最初から『人材』はいない。『人間』を『人材』に育てることが上司の仕事だ。人間は最初から能力を持っているわけではなく、壁にぶつかった時にどう行動するかが大事になる。社員はそれぞれ必ず得意分野がある。日誌などを通じて社員の得意分野を見付け、担当を変えることもある。特殊スキルを持った社員がいた場合、会社のためになるなら部署を新設することもいとわない。社員の自己研さんにはお金を惜しまない。社員、会社のためにやれることはまだまだある」

 -仕事をする上で影響を受けた人物は。

 「ニッカウヰスキーなどを創業し、『日本のウイスキーの父』と呼ばれる竹鶴政孝氏と、『アサヒビール中興の祖』の樋口広太郎氏だ。共に人を引き付けるとてつもないオーラがあり、圧倒された。共通して『楽しんで仕事をしなさい』というようなことを話していた。私はこれが以心伝心だと思った。以来、私のモットーは以心伝心となった」

 ★新田公孝氏(にった・きみたか) 立教大社会学部卒。ニッカウヰスキー東北支社長、アサヒビール山形支店長などを経て、2010年9月に県酒類卸に専務執行役員営業本部長として入社。12年6月から現職。新庄市出身。67歳。

 ★県酒類卸 1949(昭和24)年に協同組合として設立。2004年に株式会社に組織変更し、本社機能を山形市から寒河江市に移転した。酒類や食品類を酒販店やスーパー、コンビニエンスストア、量販店に卸している。県内に6支店があり、従業員数は約110人。資本金は9千万円。本社所在地は寒河江市中央工業団地155の4。

【私と新聞】時事問題に触れ、敏感に
 新田公孝社長は「採用試験で最も回答率が低いのが時事問題」と語る。活字離れの影響と分析し、「深刻な状況だ」と指摘する。

 活字、時事問題に触れる機会を増やそうと、社員に新聞を読むことを勧めている。新田社長は「隅々まで読む必要はなく、主な記事に目を通すだけでも良い。情報に敏感になってほしい」と狙いを説明する。

 仕事をする上で、地域のイベント、訃報、事件、事故の記事を読み、いち早く情報を得ることが求められる。顧客や取引先の記事が載ることがあるからだ。「地元情報で山形新聞にかなう新聞はない」と新田社長。情報収集ツールとしての役割にも期待を込めた。

【週刊経済ワード】格安航空会社(LCC)
 航空機の機種を絞り込んで効率的な運用をしたり、機内サービスを簡素にしたりしてコストを削減し、従来の航空会社よりも大幅に運賃を安くした航空会社。LCCは「ローコストキャリアー」の略で、近距離路線を中心に運航する。日本とアジアを結ぶ路線の就航が進んでおり、訪日外国人客の増加にも寄与している。
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