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東海大学山形高校(山形市)
科学部の研究と、人間力探究科「自然」の授業

多様性に満ちた研究で、地域に貢献できる人材へ
“若返りの湯”と呼ばれる蔵王温泉と再生能力の著しいプラナリアに着目し、研究を続ける堀敦弥さん “若返りの湯”と呼ばれる蔵王温泉と再生能力の著しいプラナリアに着目し、研究を続ける堀敦弥さん

スポーツ界で活躍する生徒や医師を目指す生徒など、さまざまな生徒が集い、部活でも学業でも多様性に満ちた選択が可能な東海大学山形高校。中でも部活動の一つ・科学部と、総合学習コースの学校設定教科「人間力探究科」の選択科目「自然」の授業ではSDGsに関連付けた研究などが行われています。

<テーマに富んだ科学部の研究>

さまざまなコースの生徒が集まる科学部。美容の道に進みたいという生徒が1回のシャワーでの水道水使用量を分析する傍ら、看護師を目指す生徒らが老若男女おいしく食べられる栄養豊富な黒にんにくの作り方を試行錯誤し、医学部への進学を志す生徒らが人間の記憶力について探究するなど、それぞれの興味に沿って多種多様なテーマで取り組んでいます。中でも、両親が蔵王で旅館を営む堀敦弥さん(1年)は、泉質の調査を小学生の頃から続けている好学の士。現在は「プラナリアと温泉の効能」について研究しています。「関心があるのはiPS細胞の活用や蔵王温泉の集客など。成果を出して多くの人の役に立ちたい」と目標を口にします。部長の松本眞之介さん(3年)は「身の回りの疑問を多面的に分析解決し、未来に生かしたい」。多様性が認められる環境の中、身近な興味から未来を変える何かが生まれるのかもしれません。

黒にんにく研究チーム。食品添加物を使わず高温高湿で1カ月ほど熟成させた黒にんにくは、まるでドライフルーツのような甘味に 黒にんにく研究チーム。食品添加物を使わず高温高湿で1カ月ほど熟成させた黒にんにくは、まるでドライフルーツのような甘味に
集合写真 左下から松本眞之介さん、植松悠羽さん、澁谷杏璃さん、高橋結衣さん、久木翠さん、前田花穏さん、山田太一さん(いずれも3年)、左上から酒井陽気さん(2年)、長谷部拓己さん(2年)、菱沼啓人さん(3年)、市川凱士さん(2年)、小川尚斗さん(2年)、堀敦弥さん(1年)

<人間力探究科「自然」授業>
3年次に発表する卒業研究に向け、2年生は現在コロナ禍でも可能なフィールドワークを続けています 3年次に発表する卒業研究に向け、2年生は現在コロナ禍でも可能なフィールドワークを続けています

選択教科である「自然」の2年次の授業は学外の講師による体験活動がメイン。山の斜面で草刈りをしたり、牧場に出掛け搾乳しバターを作ってみるなど、フィールドに飛び出し、体を動かしながら、教室で得られない経験を積んでいます。

こうした活動を通じ、金子幸誠さんは「草刈り機の操作が大変だった。将来は地球温暖化を抑制する森林官になりたい」と進路を見据え、柴田愛果さんは「かわいい牛が普段口にしているお肉になると知り、食のありがたみを感じた」とフードロスを 考えるきっかけになったと話します。今後は森林保護活動を小学生に教えたり食肉加工の工場見学も予定。授業を通じて、環境や社会の課題を自分事として捉える力が生徒たちに着実に養われています。

集合写真 左下から大宮楓さん、柴田愛果さん、板垣綺音さん、阿部結加さん、左上から金子幸誠さん、菊地幸大さん、弦間萌果さん、柴田ひなのさん、多田亜優菜さん(いずれも2年)
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