8大事業

8大事業

やまがたSDGsフェスタ2021
実践への一歩を後押し
▼SDGs 「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年の国連サミットで採択された。17の目標を掲げ、30年までの達成を目指している。日本政府は推進本部を設置し、取り組みを加速させている。
▼SDGs 「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年の国連サミットで採択された。17の目標を掲げ、30年までの達成を目指している。日本政府は推進本部を設置し、取り組みを加速させている。

 SDGsは地方創生と合致し、17の目標の達成はその実現に結び付く。推進には行政だけでなく、県民一人一人をはじめ、各事業者の協力、連携が欠かせない。「やまがたSDGsフェスタ2021」は著名人による基調講演をはじめ、各種体験ブースを設け、SDGsの理念や考え方についてさらに県内隅々まで浸透させ、それぞれの行動、実践につなげてもらう狙いがある。

 山形新聞社は昨年8月、県、山形大とSDGsを県民運動として展開することを提唱し、推進に向けた「共同宣言」を行った。▽互いに協力・連携し、活動を加速する▽それぞれの事業をSDGsの実現に結び付く取り組みとして磨き上げ、多くの県民の主体的な参画を求める▽県内外に積極的に発信し、SDGsの理解・普及と実践の深化に努める―の3点を掲げ、活動を展開している。

 同月中には共同宣言に基づき、情報発信・交流の場となるプラットフォーム「やまがたSDGs推進ネットワーク」をフェイスブック(FB)上に開設。県内の先進事例のほか、SDGsに関連した本紙記事を取り上げ、県内外での活動の推進やネットワークの構築を後押ししている。

 昨年10月と11月にはSDGsの基礎や背景を学ぶ「やましんSDGsセミナー」を相次いで開催し、SDGsの推進が持続可能なまちづくりや地域企業の活性化につながるとの視点も紹介した。フェスタを通し、県民運動に向けた活動をさらに加速していく。

「みどりのまなび 樹氷再生への歩み」プロジェクト
SDGs運動の一環で実施
害虫による被害で枯死した蔵王のアオモリトドマツ=2019年5月、山形市
害虫による被害で枯死した蔵王のアオモリトドマツ=2019年5月、山形市

 本県は日本一の規模を誇る天然ブナ林をはじめ、蔵王連峰や月山など、全国有数の山々を抱えている。山岳ツーリズムによる観光振興から防災林に代表される災害抑止機能まで、森林資源が果たす役割は大きい。「みどりのまなび 樹氷再生への歩み」プロジェクトでは、親子向けの森林体験学習会などを開催し、本県の自然に親しみ、その魅力や大切さを感じてもらう。「陸の豊かさも守ろう」を目標の一つに掲げているSDGsの県民運動キャンペーンの一環で実施する。

 木や森と触れ合うことは豊かな心を育むことにつながる。2022年には、本県の蔵王を主会場に東北で初めて「第6回『山の日』全国大会」が開かれる予定で、山の恩恵に感謝し、豊かな自然環境を守る機運が高まっている。

 一方、山形市の蔵王では現在、樹氷の木「アオモリトドマツ」が、虫の食害により広範囲にわたって危機的状況に陥っている。

 山形森林管理署は現地で採取した自生苗の移植試験を進めており、現時点では順調に定着している。ただ前例のない取り組みのため先行きは不透明で、樹氷林の再生には息の長い取り組みが必要となっている。

 森林体験学習では、実際に現地に足を運び、同管理署の担当者から現状や今後の取り組みについて話を聞く。子どもたちには、今後の移植などに必要となる自生苗探しにも挑戦してもらい、自分の目で見て、体で感じながら、未来のために地域の宝物を守っていく意識を醸成する。

国立西洋美術館巡回展
山形から西洋美術史再考
パオロ・ベロネーゼ「聖カタリナの神秘の結婚」(油彩/カンバス、国立西洋美術館、P.1994―0001)
パオロ・ベロネーゼ「聖カタリナの神秘の結婚」(油彩/カンバス、国立西洋美術館、P.1994―0001)

 国立西洋美術館コレクションによる「国立美術館巡回展」を7月17日~8月27日、山形市の山形美術館で開催する。山形美術館で国立西洋美術館(東京都)の巡回展を実施するのは1975(昭和50)年以来、46年ぶり2度目となる。山形の地から、西洋美術史を再考する。

 国立西洋美術館は59(同34)年に発足し、川崎造船所(現川崎重工)社長の故松方幸次郎氏が収集した印象派の絵画やロダンの彫刻を中心とする「松方コレクション」などを礎としている。

 今回の巡回展は全3章立てを構想している。第1章は、山形市出身の彫刻家新海竹太郎とロダンの芸術との関わり合い、新海の西洋美術史観などを探る。新海はドイツ・ベルリンに留学、その経験を日本の近代美術に還元した。

 第2章は、国立西洋美術館が収蔵するパオロ・ベロネーゼ「聖カタリナの神秘の結婚」など、ルネサンスから18世紀にかけて活躍した画家たち「オールド・マスター」の作品群を概観する。第3章は“山形オリジナル”を見込む。山形美術館の吉野石膏コレクションも生かすなど、西洋と山形の近代美術を比較する予定だ。

最上川さくら回廊
桜に思いや願い託し
桜の苗木にそれぞれの思いを込めた植樹式。母なる川の一帯で回廊が広がっている=2020年10月、天童市・山口西工業団地
桜の苗木にそれぞれの思いを込めた植樹式。母なる川の一帯で回廊が広がっている=2020年10月、天童市・山口西工業団地

 「最上川さくら回廊」は母なる川・最上川の周辺を中心に桜並木をつくり、郷土愛と自然を慈しむ心を育む。1996年に始まり、昨年まで県内全35市町村と東日本大震災で被災した宮城県東松島市で植樹。海外版も合わせると累計総数は5385本に上る。

 山形新聞、山形放送が提唱し、国土交通省や県、県みどり推進機構、各市町村の協力を得て実施。昨年は天童、山形、米沢、鶴岡、真室川の県内5市町と東松島市に苗木89本を植えた。

 近年は国際的な広がりを見せている。海外版として2012年に台湾台北市、17年に中国江蘇省無錫市、18年に台湾宜蘭県とブラジル・サンパウロ市、19年にタイ・チェンマイ県で行い、19年は東京の駐日タイ大使公邸でも植樹した。

 今年も10月から11月にかけて県内5会場と東松島市での実施に向けて準備している。植樹希望者を募り、選ばれた家族やグループがそれぞれの名前を刻んだ記念プレートを苗木に取り付け、桜に各自の思いや願いを託す。

子育て応援団すこやか2021
参加型6月に多彩な催し
親子連れなどが多彩な催しを楽しんだ「子育て応援団すこやか2019」=2019年6月、山形市・山形国際交流プラザ
親子連れなどが多彩な催しを楽しんだ「子育て応援団すこやか2019」=2019年6月、山形市・山形国際交流プラザ

 安心して子育てができる環境づくりをテーマにした参加型のイベント「子育て応援団すこやか2021」を6月26、27の両日、山形市の山形国際交流プラザで開く。来場者に見て触れて学んでもらうことで、本県の子育て支援の機運を高めていく。

 昨年は新型コロナウイルスの影響で延期としたが、今年は感染防止対策を万全にして行い14回目となる。

 会場では小児科医、歯科医、薬剤師が無料健康相談に応じるほか、育児サークルが子育てについてアドバイスするコーナー、県や山形市の子育てに関する取り組みを紹介するブースを設ける。協賛企業は子育て支援商品の情報を発信し、職業体験の場を提供する。

 保育士を目指す学生たちが手作りした遊具コーナーや親子工作教室など、毎年人気の企画もあり、パパやママはもちろん、おじいちゃん、おばあちゃんも一緒に、次世代を担う子どもたちが伸び伸びと成長できる社会を目指す。

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県民健康講座
最新治療や予防策解説
身近な疾病などについて学ぶ県民健康講座=2020年10月、長井市
身近な疾病などについて学ぶ県民健康講座=2020年10月、長井市

 健康寿命の延伸に向け、身近な病気やその予防策を学ぶ「県民健康講座」を今年も県内3カ所で開く。山形大医学部と県医師会それぞれの医師による二つの講演と、県看護協会による健康指導などで構成する。

 山形新聞、山形放送は1993年から生活習慣病の克服を目指した「健康フォーラム」を開催。県民健康講座はさまざまな疾病を取り上げ、広く県民が受講できるよう各地に会場を設定している。開講2年目の2020年は入場前の検温など新型コロナウイルス対策を徹底した上で実施し、認知症、緑内障や白内障といった目の病気、前立腺がんなどをテーマに展開した。

 毎回、本県医療の中核を担う山形大医学部、地域医療を支える県医師会が1人ずつ講師を派遣し、専門の立場から最新の治療法や具体的な予防策を解説。県看護協会は20年、新型コロナウイルスの感染を防ぐ手の洗い方を指導した。身近な疾病に関して理解を深める機会を提供し、健康長寿への一助としてもらう。

最上川200キロを歩く
母なる川の多面性体感
最上川の源流域からバトンをつなぎ、河口付近に笑顔でゴールする参加児童たち=2019年7月、酒田市
最上川の源流域からバトンをつなぎ、河口付近に笑顔でゴールする参加児童たち=2019年7月、酒田市

 本県の歴史や文化、産業に深く関わってきた最上川を舞台に、子どもたちが治水や利水の大切さなどを学ぶ「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」。今年も11週にわたって繰り広げ、母なる川が持つ多面性を流域の児童たちに体感してもらう。

 2003年から毎年実施していたが、18年目となった20年は新型コロナウイルスの感染を予防する観点から中止とした。これまでに約4300人の子どもたちが体験活動を取り入れながら、最上川がもたらす恩恵のみならず、猛威についても理解を深めてきた。

 今年は米沢市の源流域をスタートし、バトンとなる「ビッグフラッグ」をつなぎ、酒田市の河口にゴールする予定。毎週土曜日に実施する。国土交通省が管理するダムなど関連施設の見学、週替わりのゲストティーチャーによる多様な講話などを通じ、学びとともに郷土愛の醸成を図る。

ジュニアゴルフ大会
若きプレーヤーを育成
県内の小中高生が熱戦を繰り広げた第3回大会=2019年7月、天童市・天童カントリークラブ
県内の小中高生が熱戦を繰り広げた第3回大会=2019年7月、天童市・天童カントリークラブ

 小中高生を対象に「第4回山形新聞・山形放送杯ジュニアゴルフ大会」を7月に山辺町の山形ゴルフ倶楽部で開催する。本県ゴルフ界の将来を担う若きプレーヤーの育成とともに、一層の底辺拡大を目指す。

 ジュニア層の健全育成を狙いとし、第2回大会から8大事業に格上げした。大会を通じて県内各地の児童生徒が競技力向上と相互交流を図る。昨年はコロナ禍で延期になった。

 高校男女、中学男女、小学4~6年男女、小学1~3年男女の8部門を設け、小学4年以上は18ホールのストロークプレー、小学1~3年はハーフプレーとする予定。山形ゴルフ倶楽部と県内ゴルフ場の代表らで構成する実行委員会総会で事業概要を決定する。

 大会には特別ゲストを招いており、第1回大会は日本ゴルフ界で一時代を築いた中嶋常幸さん、第2回は日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長、第3回は同協会の樋口久子顧問が表彰式に出席し、参加者にプレー上達のこつを伝授した。

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