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山辺・大蕨の美しい棚田、後世へ


苗箱を田んぼに降ろし、田植えの準備を進めるメンバーら=今月22日、山辺町大蕨

 山形新聞社が進める購入型クラウドファンディング(CF)「山形サポート」の第10号プロジェクトとして、資金募集が行われている「大蕨棚田の再生」。山辺町のグループ農夫の会(稲村和之代表)が棚田の美観を後世に残そうと、てっぺんまでの再生に取り組む。

 山辺町大蕨地区の棚田は1999年、「日本の棚田百選」に選ばれたが、ここ数年は高齢化や担い手不足により、耕作放棄地が目立ち、美しい棚田の景観は荒廃の危機にあった。

 「古里の宝、地域の誇りを消滅させるわけにはいかない」との強い思いから、2011年に同会を発足。地元農家の「中地区有志の会」やモンテディオ山形などと連携し、県産の低アミロース米「里のゆき」を栽培し、オリジナル米として販売している。田植えや稲刈り体験のほか、ダンスイベント、菜の花摘み体験など多彩なイベントを企画し、棚田ににぎわいも生んでいる。

 「日本の棚田百選」に指定されているのは3.4ヘクタール。コメ作りは40アールからスタートし、今年は2.25ヘクタールまで拡大する。稲村代表は「ようやくここまで来たという感じ。棚田の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 今月22日には、棚田に苗が搬入され、農夫の会、中地区有志の会のメンバーらがJAやまがたの担当者とともに軽トラックから苗箱を田んぼに降ろした。数日中に田植えを行い、27日にはモンテディオ山形のメンバーとの田植えと交流会を開催し、今年のコメ作りを本格スタートさせる。

 CFの目標金額は50万円。23日午後6時現在、34万5千円が寄せられている。募集期限は6月30日。面積の拡大とともに負担も大きくなっている苗の費用確保に充てる。支援額に応じた返礼品として、オリジナルの手ぬぐいやブランド米「大蕨棚田米」「モンテ棚田米」、稲刈り体験などを用意している。問い合わせは山形新聞デジタル推進部023(622)5265。

[2017年5月24日掲載]