2020県内十大ニュース

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 山形新聞が選ぶ2020年の県内十大ニュースが決まった。1位は新型コロナウイルスの感染拡大。学校休校や営業自粛、大型イベント中止など県民の生活や経済に大きな影響を与えた。2位は7月豪雨。最上川が氾濫し、農林水産や建物、道路、河川に甚大な被害をもたらした。暗いニュースの一方で、東北・北海道初となる重粒子線がん治療施設や「やまぎん県民ホール」の開所、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の実現を目指すオール山形の取り組みスタートなど、新時代の幕開けを感じさせる話題もあった。

新型コロナ感染拡大

新型コロナウイルスの感染拡大は、県民の生活を一変させた。学校は休校を余儀なくされ、県は飲食店の営業自粛要請や県境検温などを展開。山形花笠まつりなど、多くのイベントが中止に追い込まれた。新型コロナは年末にかけて再び猛威を振るい、予断を許さない状況が続いている。

本県の感染確認の公表は3月31日を皮切りに、一気に拡大した。5月4日までに69人が感染。県は飲食店に営業自粛を要請し、県民にも県境をまたぐ移動の自粛を求めた。感染者は11月から再び急増し、累計で300人を超えた。

感染リスクを避けるため、花笠まつりや新庄まつり、赤川花火大会などの夏のイベントは軒並み中止に。コロナ禍を受けての倒産も相次いだ。

新型コロナウイルスの感染防止策として山形自動車道山形蔵王パーキングエリアで行われた検温(画像の一部を加工しています)=4月18日、山形市 新型コロナウイルスの感染防止策として山形自動車道山形蔵王パーキングエリアで行われた検温(画像の一部を加工しています)=4月18日、山形市

7月の豪雨災害

県内は7月28~29日、記録的な豪雨に見舞われた。最上川の9カ所をはじめ、河川が各地で氾濫。浸水被害や土砂崩れが相次ぎ、最大1万人超が避難した。道路や河川、農業施設などの被害総額は約432億円に上り、県内で発生した風水害では過去最大となった。

最上川(上)が氾濫し広範囲に浸水した大石田町の被災現場=7月29日 最上川(上)が氾濫し広範囲に浸水した大石田町の被災現場=7月29日

大沼が破産

経営を巡る混乱に揺れた百貨店「大沼」(山形市)が1月27日、山形地裁に自己破産を申請し倒産した。旧山形本店は12月の競売で市都市振興公社が落札。市は当面、商業地として活用し、将来的な市立病院済生館改築に合わせた一帯の再開発を視野に入れている。

大沼の自己破産申請を受け、山形本店に事業停止と破産手続きの告示書が張り出された=1月27日、山形市 大沼の自己破産申請を受け、山形本店に事業停止と破産手続きの告示書が張り出された=1月27日、山形市

SDGs共同宣言

県と山形大、山形新聞社が8月6日、SDGsの考え方に沿い、連携して行動する「共同宣言」を行った。持続的に発展する社会の実現を目指し、県民運動への機運を高めた。

共同宣言に向けてあいさつする寒河江浩二山形新聞社長(左)、中央は吉村美栄子知事、右は玉手英利山形大学長=8月6日、山形市 共同宣言に向けてあいさつする寒河江浩二山形新聞社長(左)、中央は吉村美栄子知事、右は玉手英利山形大学長=8月6日、山形市

5Gコンソーシアム設立

第5世代(5G)移動通信システムやモノのインターネット(IoT)、人工知能(AI)の活用による地域活性化を目的に、寒河江浩二山形新聞社長(県経営者協会長)が提唱した「5G・IoT・AIコンソーシアム」が7月に設立。産学官金など約40団体・企業の代表者らが参加した。

コンソーシアムの設立総会。IoT利活用の県内事例、最新事情を学ぶ場を設けており、企業連携の出合いの場にもなり得る=7月27日、山形市・山形メディアタワー コンソーシアムの設立総会。IoT利活用の県内事例、最新事情を学ぶ場を設けており、企業連携の出合いの場にもなり得る=7月27日、山形市・山形メディアタワー
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重粒子線がん治療施設完成

関係者がテープカットし、東日本重粒子センターの開所を祝った=12月14日、山形市・山形大医学部 関係者がテープカットし、東日本重粒子センターの開所を祝った=12月14日、山形市・山形大医学部

東北・北海道初の重粒子線がん治療施設「山形大医学部東日本重粒子センター」が山形市に完成。前立腺がん患者の事前治療が始まり、重粒子の照射治療は来年2月下旬から開始される。肺や肝臓などの腫瘍に対する回転ガントリーの稼働は来年8月の見込み。

県民ホール全面オープン

「山形魅力発信モール」の全店舗が完成し、やまぎん県民ホール(県総合文化芸術館)の全ての機能がそろった=12月11日、山形市 「山形魅力発信モール」の全店舗が完成し、やまぎん県民ホール(県総合文化芸術館)の全ての機能がそろった=12月11日、山形市

新型コロナウイルスの影響で開館を延期していた「やまぎん県民ホール(県総合文化芸術館)」が5月13日、山形市のJR山形駅西口近くに全面オープンした。12月には飲食・物販店「山形魅力発信モール」の店舗が全てそろい、本県の交流拠点の機能も整った。

陸上で若い力躍動

男子四種競技の日本中学新記録を樹立した高橋大史選手(上山南中)=10月17日、横浜市・日産スタジアム 男子四種競技の日本中学新記録を樹立した高橋大史選手(上山南中)=10月17日、横浜市・日産スタジアム

陸上で若い力が躍動した。男子四種競技の高橋大史選手(上山南中)は10月の全国中学生大会で日本中学新記録を樹立して優勝。女子円盤投げの斎藤真希選手(東女体大・鶴岡工高出)はU20(20歳未満)日本記録を更新。同月の日本選手権では2年ぶりに頂点に立った。

大石田町汚職事件

大石田町発注の公共工事を巡る汚職事件で、元役員が勤務していた建設会社から証拠物を運び出す捜査員=2月6日、山形市 大石田町発注の公共工事を巡る汚職事件で、元役員が勤務していた建設会社から証拠物を運び出す捜査員=2月6日、山形市

大石田町発注の公共事業を巡り、県警は2~3月、前副町長を収賄容疑など、建設会社元役員らを贈賄容疑などで複数回逮捕した。前副町長と元役員には7月、有罪判決が言い渡された。

10県警不祥事相次ぐ

緊急署長会議で訓示する佐藤正顕本部長。県警が一丸となって不祥事の再発防止に取り組むことを確認した=8月6日、県警本部 緊急署長会議で訓示する佐藤正顕本部長。県警が一丸となって不祥事の再発防止に取り組むことを確認した=8月6日、県警本部

県警の男性巡査(犯行当時19歳)が大麻を譲り受けたとして7月に逮捕された(麻薬特例法違反罪で起訴、懲戒免職)。5月には後輩に1万円入り焼酎を飲ませ、殴るなどしたとして30代の男性警察官3人が書類送検されるなど、県警の不祥事が相次いだ。

次点

今年はクマの目撃が相次ぎ、過去10年で最多を記録した。12月13日現在791件と昨年の約1.8倍と、年末まで続いた。人的被害は昨年と同数の5件。いずれも軽傷だったものの、長井、米沢、鶴岡、川西の4市町の60~80代男女が襲われた。

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