2020県内スポーツ十大ニュース

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 猛威を振るう新型コロナウイルスの影響がスポーツ界にも波及した2020年。社会に閉塞(へいそく)感が漂う中にあって本県アスリートが大舞台で放ったきらめきは希望の光でもあった。落胆、奮起、歓喜…。スポーツの話題は今年も県民の心を揺さぶった。紙面に刻まれた本県関係の十大ニュースで暮れゆく「この1年」を振り返る。

コロナ禍、失意の先に

未知のウイルスの脅威に本県スポーツ界も翻弄(ほんろう)された。相次ぐ大会の中止は部活動に打ち込む中高生を落胆させ、東京五輪・パラリンピックの延期は県勢アスリートに仕切り直しを迫った。

中高生の多くは日本一に挑戦する機会を奪われた。失意は大きかったが、新たに設けられた代替大会などが奮い立つ新たな目標となった。集大成の舞台は例年と異なる形となったが、各会場では家族や仲間に感謝しながら完全燃焼する姿があった。

夢舞台の代表入りを決めた選手は気持ちを切り替えて前を向いた。ボクシング男子で五輪代表の岡沢セオン(鹿児島県体協・日大山形高出)は「気持ちが下がった」としつつ、「自分超え」に挑む日々を経て「確実に以前より強くなっている」と意気込んだ。

東京五輪延期を前向きに捉えて練習に励む岡沢セオン(鹿児島県体協・日大山形高出)=3月、山形市 東京五輪延期を前向きに捉えて練習に励む岡沢セオン(鹿児島県体協・日大山形高出)=3月、山形市
県高校総体の代替大会で躍動するカヌースプリントの選手=7月、西川町 県高校総体の代替大会で躍動するカヌースプリントの選手=7月、西川町

陸上次世代ホープ活躍

本県陸上界のホープが飛躍を遂げた。男子四種競技の高橋大史(上山南中)は全国中学生大会で日本中学記録を16年ぶりに塗り替える3091点をマークして栄冠を手にした。110メートル障害と走り高跳び、400メートルでトップ記録をたたき出し、砲丸投げも2位と圧巻の内容で快挙を達成した。アンカーを担った同400メートルリレーでもチームの優勝に貢献し、男子の大会MVPに輝いた。女子円盤投げの斎藤真希(東女体大・鶴岡工高出)はU20(20歳未満)日本記録を更新する55メートル41で日本選手権を2年ぶりに制した。その後の北九州カーニバルで記録を55メートル53まで伸ばした。

男子四種競技で日本中学新記録を樹立した高橋大史(中央、上山南中)=10月、横浜市 男子四種競技で日本中学新記録を樹立した高橋大史(中央、上山南中)=10月、横浜市
日本選手権の女子円盤投げを制した斎藤真希(東女体大・鶴岡工高出)。今季はU20日本記録も更新した=10月、新潟市 日本選手権の女子円盤投げを制した斎藤真希(東女体大・鶴岡工高出)。今季はU20日本記録も更新した=10月、新潟市

Sスケート男女歓喜

スピードスケートの本県関係選手が国内外で躍動した。全国高校選手権で山形中央の女子が4年連続の総合優勝を果たした。国体でも本県は入賞ラッシュに沸き、過去最多に並ぶ競技得点(123点)を獲得した。世界距離別選手権で一戸誠太郎(ANA・山形中央高出)とウイリアムソン師円(日本電産サンキョー・同)が男子団体追い抜きで銀メダルを獲得。一戸は世界選手権のオールラウンド部門でも総合3位に入った。

団体追い抜きを制するなどし、全国高校選手権で女子総合4連覇を果たした山形中央=1月、北海道帯広市 団体追い抜きを制するなどし、全国高校選手権で女子総合4連覇を果たした山形中央=1月、北海道帯広市

モンテ7位、J1昇格逃す

サッカーJ2・モンテディオ山形の新監督に石丸清隆氏が就任した。無観客で行われたホーム開幕戦で初勝利を収めたが、その後に8戦未勝利と出遅れた。4バックへの陣形変更を機に巻き返したものの、最終順位は7位でJ1昇格を逃した。一方で後方から丁寧にパスをつなぐ戦術が浸透し、攻撃を持ち味とするスタイルに変化。新型コロナウイルスの感染拡大に揺れた今季は、リーグ戦中断や過密日程など異例ずくめだった。

無観客で行われたホーム開幕戦で攻め込むMF渡辺凌磨=6月、天童市 無観客で行われたホーム開幕戦で攻め込むMF渡辺凌磨=6月、天童市

アランマーレ快進撃

バレーボールのVリーグ女子2部に参戦する本県のプレステージ・インターナショナルアランマーレが快進撃を続けている。10月に開幕した今季のリーグ戦では序盤で6連勝するなど、ここまで8勝2敗で2位と好位置につけている。守りの連動性を重視した「トータルディフェンス」の完成度が高まり、得点力のある新戦力も存在感を放つなどチーム力が底上げされた。競り合いをものにする勝負強さが躍進を下支えしている。

年内最終戦を白星で飾ったアランマーレ=12月、天童市 年内最終戦を白星で飾ったアランマーレ=12月、天童市
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鶴岡東、センバツ代替大会で躍動

鶴岡東が前身の鶴商学園以来41年ぶりとなる選抜高校野球大会への出場を決めた。大会自体は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、8月に開かれた出場予定校による各校1試合限りの代替大会「2020年甲子園高校野球交流試合」で日本航空石川(石川)と対戦。球児たちの「聖地」で躍動した。試合は培ってきた総合力を発揮して5―3で競り勝った。

高田、スキーIHで県勢5年ぶりV

スキーの全国高校大会で男子回転の高田隼之介(日大山形高)が頂点に立った。この大会で県勢の優勝は5年ぶり。降り続く雪の中、軟雪のコースを強気に攻めて1回目で首位に立つと、えぐられて荒れた雪面の2回目もスピード感のある滑りで旗門を次々とクリア。合計タイムで2位に0秒58差を付ける会心のレースで、高校王者の称号を手にした。

琴ノ若が入幕-本県ゆかり7年ぶり

大相撲の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若・尾花沢市出身)の長男琴ノ若が春場所で新入幕を果たした。本県ゆかりの力士としては7年ぶり。母方の祖父は元横綱琴桜で3代にわたって幕内力士となった。夏場所では左膝を負傷して十両に陥落する悔しさを味わったが、持ち味の懐の深い柔軟な取り口で白星を重ねて再入幕を決めた。

中野が阪神、阿部はオリ-プロ野球ドラフト指名

プロ野球のドラフト会議で、三菱自動車岡崎の中野拓夢内野手(日大山形高出)が阪神から、日本生命の阿部翔太投手(酒田南高出)がオリックスからともに6位で指名を受けた。本県関係選手の指名は10年連続。育成で東北公益文科大の赤上優人投手が同大所属として初めて指名された。

10ワイヴァンズ新HCにライコビッチ氏が就任

バスケットボール男子・Bリーグ2部(B2)東地区のパスラボ山形ワイヴァンズの新ヘッドコーチにミオドラグ・ライコビッチ氏が就任した。セルビア出身で、B1富山やB2西宮などを指揮した豊富な指導歴に加え、選手の連係を重視するスタイルが起用の決め手になった。

次点酒田南OB奮起・プロ野球

プロ野球の酒田南高OBが存在感を見せた。楽天の下妻貴寛捕手、中日の石垣雅海内野手がそれぞれ9月にプロ初本塁打。新型コロナウイルスの感染で離脱が長引いたソフトバンクの長谷川勇也外野手は、日本シリーズで気迫のヘッドスライディングを見せ、チームは日本一に輝いた。

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