2023年3月22日(水)
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山里亮太、若林との『たりない』12年間の先にたどり着いた帯番組MC 水卜麻美が涙「めっちゃかっこいい」

(左から)山里亮太、若林正恭 (C)ORICON NewS inc.
 『M-1』の大舞台で、審査員のラサール石井から「彼のツッコミはひとつも外さない」との評価を受けた、南海キャンディーズ・山里亮太の独白に、水卜麻美アナは涙していた。1月31日放送の日本テレビ系バラエティー『午前0時の森』(毎週火曜 後11:59)に、山里が“来襲”し、4月スタートの同局系新番組『DayDay.』(月~金 前9:00)でMCを務めることを受け、オードリー・若林正恭、水卜アナから盛大な祝福を受ける…はずだった。“森”という空間が誘う、不思議なムードも相まって、山里が今回の帯番組MC就任にあたっての熱い思いを語った。

【動画】Creepy Nuts、山里亮太&若林正恭『たりないふたり』への熱い思い

 2009年にお笑いライブ『潜在異色』で生まれ、2012年『たりないふたり』、14年『もっとたりないふたり』、19年『さよならたりないふたり』、20年『たりないふたり2020~春夏秋冬~』と題した日本テレビ深夜番組やライブを通じて漫才を披露してきた2人。一昨年5月31日をもって、12年におよぶコンビ活動を終了=解散した。

 この日の放送で、山里は「(帯番組のオファーが)来た時は正直、うれしいっていうのは、もちろんあるけど、でもめちゃくちゃ怖いのよ。13年(『スッキリ』で、天の声の)見守りをし続けてきて、その先に加藤浩次さんという、すばらしい方がいて、17年、あそこで戦い続けて。17年守ってきたところに入るという怖さ。あと、帯番組やって『すげー』ってなったらいいけど『できねーじゃん』っていう危険もあるでしょう。でも、踏み切れたのは、たりないふたりというユニットを組んでいることがデカくて」と切り出した。

 若林との『たりないふたり』について「ずっと何年間もやっていて、ネタ出しをやっている時に、あたる壁があって。それは、若ちゃんがポンと出すボケとかって、若ちゃんは本当にこれが好きなんだなって思う時に、オレはこうやったらウケるだろうなっていうところから持ってきたりして、結局大きいボケに消えていくのを繰り返していて。本当にこれが面白いんだって思っている人間に対して、ずっと自分にたりないなっていう劣等感があった」と熱弁を振るっていく。

 その上で「(今回のオファーがきた)時にね、あれっと思ったのよ。でも、オレがずっとほしかった、お笑いの芯がないと、目の前に来たものに対して、すべて乗っかれるなって思ったのよ。若ちゃん、あるじゃん?乗っかれないなっていうもの。ここ(ハート)にあるものの、あまりにも反対にいて、乗っかれないというのが、出てきたりするでしょう?」と呼びかけ、次のように話していった。

「それはめちゃくちゃかっこいいと思うし、これは違うっていうものを持っている人に憧れを持っていたのよ。でも、それがない自分が嫌いだったんだけど、帯でいろんな情報をやるっていう時に、それに向けてスタッフさんがいろいろ作ってきてくれるわけじゃん。芯があると、その一生懸命に全力で乗っかることができないかもしれない。芯がないっていうのが初めて、帯で、今から僕と一緒にやってくれる人たちが、作ってくれたものに対して、全力で出すことができる能力だったんだっていう気持ちになれたのは、芯あるお笑いの人についてきた10数年間があったからだなと思った」

 『たりないふたり』での日々があったからこそ、その先にたどり着くことができた。森に入っていくことで「自己開示の扉の鍵」を開けられた山里の真っ直ぐな思いに、たりないふたりを見続けてきた水卜の目から、スッと涙がこぼれた。「すごい…。私、感動しちゃって。今の話。私のことは無視してください(笑)」と恐縮しながら、次のように思いを紡いでいった。

「お2人のことを見てきて。私からしたら、お2人のことは尊敬だけど、山里さんは若林さんに対して、そういう思いがあって、でもそれを、帯をやる原動力に変えているっていうのが。私は、山里さんとは全然いろんなものが違うけど、自分に特徴がないことをめちゃくちゃ気にしていて。でも、だからこそ、何がきても、全部受け入れるっていうのが、もしかしたらできることなのかもしれないって思っていたことが、山里さんが、明確に言われて、めっちゃかっこいいなと思って」

 山里と若林の半生を題材にしたドラマ『だが、情熱はある』が、4月より日曜ドラマ枠(後10:30)で放送されるが、そこでのキャラクター紹介は「自分は天才になれない。そう悟った日から、地獄のような努力が始まった。悔しさは燃料にできるのだ」となっていた。橙色のたりない夕暮れを見守った山里のもとに、新たな舞台が幕を開ける。番組の模様は、TVerで配信されている。
公開:2023-02-07 18:00
更新:2023-02-07 18:00
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