2022年1月28日(金)
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公認会計士を目指すセクシー女優、高まる女性人気に変化を感じながら「偏見がゼロになる日は来ない」

公認会計士を目指す松本菜奈実さん(Twitter@7mi_mより)
 現役セクシー女優として活動しながら、公認会計士を目指していることをTwitterで明かした松本菜奈実さん(@7mi_m)。10月には、何度も落ちたという簿記2級試験についに合格。応援が多いものの、中には批判の声もあるとか。近年は人気セクシー女優に憧れる同性が増える一方で、いまだ世間からは偏見の目もある。公認会計士を目指すにあたって、改めて感じたセクシー女優の立ち位置、一般社会におけるリアルを聞いた。

【写真】「目のやり場に困る…」爆弾ボディとガチ勉強、ギャップがすごい松本菜奈実

■多くの応援の中に批判の声も…、セクシー女優の将来に不安「一生できる仕事ではない」

──セクシー女優としての活動の傍ら、公認会計士を目指そうと思ったのはなぜですか?

【松本菜奈実】ファンの方にも公言してるんですが、私はセクシー女優のほかに一般企業で経理の仕事もしているんです。とは言っても、特に資格などはなくやってきたので、複雑になるとわからないことも出てくるんですよね。それで会社の勧めもあり、去年11月に簿記2級に初めて挑戦しました。そのときは見事に落ちたんですけど(苦笑)。

──その後、4回挑戦して今年10月についに簿記2級に合格。仕事と資格取得の両立は大変でしたか?

【松本菜奈実】7月に浅草ロック座でストリップデビューしたんですが、ストリップって、1日4ステージのショーが20日間休みなく続くんです。事前のリハーサルも含めると2ヵ月ほどまったく勉強できなかったので、ショーが終わった8月末から改めて本腰を入れました。1日8時間勉強することを自分に課して、気合いで合格した感じですね。来年1月からは、公認会計士の資格取得のために学校に通う予定です。

──Twitterを見ても、すごく真剣に取り組んでいることが伺えます。しかしSNSで資格取得について公言すると、心ない声が飛んでくることもあるのでは?

【松本菜奈実】中には「簿記に何度も落ちたくせに、公認会計士なんて無理じゃね?」みたいなことを言う人もいますが、ほとんどが応援の声なので気にならないです。本アカウントのほかに開設してる勉強アカウントのほうでは、資格取得を目指してる方や現役の公認会計士の方もフォローしてくれて質問に答えてくれたり、励まし合ったりとすごくいい雰囲気なんですよ。ちなみに本アカはめっちゃエロいので、勉強アカとのギャップがすごいって言われます(笑)。

──やはり多くの人が驚くのは、「公認会計士を目指すセクシー女優」というギャップですよね。

【松本菜奈実】公言してしまったので、後に引けない怖さはありますね。ただ、セクシー女優は一生できる仕事ではないし、同業の友だちとも将来の不安についての話はよくしているんです。正直、資格取得を目指しているのも「手に職をつけたい」というところは大きいです。

──もともとグラビアアイドルとしてデビューされた松本さん。AVに進出する際には迷いはなかったですか?

【松本菜奈実】私個人について言えば、1秒たりとも迷わなかったです(笑)。もともとグラビアで脱いだのも、仲の良かった女友だちに「向いてると思う」と言われたのがきっかけ。ただそれも2年くらい続けてそろそろ別のことをしたくなったので、事務所に相談したら「AVもあるよ」と提案してもらいました。

──近年はセクシー女優のアダルトメディアに留まらない活躍が目覚ましいですが、「AVに出演する」ことへの心のハードルも下がっているのでしょうか?

【松本菜奈実】私がAVデビューしたのは5年ほど前ですが、最近はもっと顕著ですね。SNSの影響だと思うんですが、三上悠亜さんや明日花キララさんといった女性人気の高い女優さんも登場していますし、「○○さんに憧れてAVデビューします」という若い子はめちゃくちゃ増えてます。業界が盛り上がるのはポジティブに捉えていますが、その分、競争も激化していて。人気の古参女優さんの引退も相次いだり、世代交代の時期なのかなと感じています。

──一方で、セクシー女優という職業への偏見について、実感したことはありますか?

【松本菜奈実】現役の公認会計士の方に「公認会計士をやるにあたって、元セクシー女優という肩書は不利。どこの企業も受け入れてくれないよ」と言われたことがあります。実際、いま経理として働いている会社でも、私がセクシー女優であることがバレて出社できなくなり、追放された形です。人事の方は理解してくれたんですが、「出社されると周りがザワつくから、リモートで仕事してくれないか」と言われて。だからここ数年は、在宅で仕事しています。

──Netflixの『全裸監督』でも似たようなシーンがありましたね。あれは昭和のお話ですが…。

【松本菜奈実】でも、そう受け取る気持ちはわかります。特に女性は、彼氏や旦那さんがセクシー女優のファンだったら嫌だと思うだろうし、親も複雑な気持ちになるでしょう。私も実は、まだ親には言っていないんです。ただ、バレたとしても今なら胸を張って言えるかも、って思うところもあります。

──セクシー女優という職業への偏見と寛容、今はその過渡期にあるのでしょうか?

【松本菜奈実】ストリップのお客さんも、最近は女性が半分以上の日もよくあります。あと、先日街を歩いていて、ご夫婦の旦那さんから「ファンです」って声をかけられたんですね。「えっ、奥さん隣にいるのに大丈夫?」と思ったんですが、奥さんから「握手してもらいなよ」と促されたとおっしゃっていて。そんなお2人にちょっとほっこりしつつ(笑)。でも、完全に偏見がゼロになる日は来ないだろうなと思ったりもします。

──松本さんはこれまでも、苦手意識克服のためにスピーチ講座に通ったり、お芝居を学ぶためにワークショップに通ったり、セクシー女優のお仕事にも真剣に取り組んでいる印象があります。

【松本菜奈実】苦手なことをそのままにして終わるのが嫌なんです。わりと完璧主義者というか、目標を決めたら突っ走れるタイプ。年明けからは公認会計士の資格取得をメインにスケジュールを調整してきたので、セクシー女優としての活動はちょっと少なくなるかな、と思います。

──これまで培った経験で、今後に生きると感じることはありますか?

【松本菜奈実】メンタルを上手にコントロールする術は、だいぶ身につきましたね。デビューした頃の私はめちゃくちゃツンケンしていて、周りに失礼な態度を取っていたこともあったと思うんです。実際、それで仕事が減ったこともありました。それで、これはいけないなと反省して、職場環境を円滑に回すために自分の感情を抑えることを学びました。丸くなったとも言いますが(笑)。でも、これはどの業種でも大事なことだと思うし、ツンケンしたままだったら公認会計士なんてとても務まらなかったと思います。

──セクシー女優は肉体的にも精神的にもハードな職業。そこでメンタルをきちんとコントロールできるのはすごいことです。

【松本菜奈実】人気が出始めると、1ヵ月に20本くらいAVの撮影が入ることもあるんです。そこで大抵の子はメンタルがブレイクして、人に当たってしまいがちになる。それも、長くできる職業ではない要因の1つなのかなと思います。

──公認会計士に合格したら、その後はどうするんですか?

【松本菜奈実】ファンの方にも伝えているのですが、今のところはセクシー女優を辞めるつもりでいます。まだ先の話ですけど、たぶん時間的にも両立するのはかなり難しくなると思うので…。もともと経理の仕事にもすごくやりがいを感じていたんですが、公認会計士は財務や経理のアドバイスをする仕事なので、もっとその企業のお役に立てるんじゃないかなと。もともと誰かに頼られたり、助けになることをするのが好きなので、自分に向いてると思っています。その前にまずは資格、そして知識と経験を積まなければいけませんが。

――頼られたいという、姉御肌の部分もあるんですね。

【松本菜奈実】撮影の現場でも、若い子たちに動き方とか、細かい部分を教えることもありますね(笑)。先ほども言いましたが、世代交代が進むなかでも偏見がまったくなくなることはないと思うんです。でも、いま徐々に変化しているように、偏見を変えてくれる人が出てくるんじゃないかと期待していて。セクシー女優をしながら公認会計士を目指すという私の目標がどうなるかはわかりませんが、世の中も少し寛容になり、業界が盛り上がっていってくれたらいいなと思いますね。

(文:児玉澄子)
公開:2021-11-29 08:40
更新:2021-11-29 08:40
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