2021年12月8日(水)
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富野由悠季監督、ヒロイン役・村田秋乃の起用理由「声優事務所慣れしてなかったから」

『ブランパワード』を振り返った(左から)村田秋乃、富野由悠季監督
 アニメ演出家の富野由悠季氏(79)が15日、都内で行われたサンライズフェスティバル『ブレンパワード』上映記念舞台あいさつに登壇。自身が23年前に手がけたアニメ作品を、ヒロイン役を演じた村田秋乃(46)らとともに振り返った。

【写真】23年の間にお母さんになった村田秋乃

 荒廃した近未来を舞台に、謎の海底遺跡オルファンをめぐり、“ブレンパワード”などの人形兵器(ロボット)が戦うストーリー。富野氏が総監督を務めて1998年にテレビシリーズが放送され、深い人間描写や“オーガニック・エナジー”などの用語が話題を呼んだ。

 この日、富野氏は、ヒロイン・宇都宮比瑪(ひめ)役に村田を起用した理由に触れ、「声優事務所の仕事をやってる人は大嫌いなの」と持ち前の毒舌トークを展開。「(村田の声を聞いて)5秒、10秒で“声優事務所してない声”だなと」とぶっちゃけた。一方、プロの声優も「非難するおぼえはまったくない」ときっぱり。「プロの方が枠を作ってくれないと、こういう素人(村田)は使えなかった」と説いた。

 対して、村田にとっては声優デビューとなった記念作で、「アフレコの練習すらしたことがなかった。ついていくだけで本当に精一杯だった」としみじみ。23年の間に結婚・出産を経験し、新たに母親の視点から『ブレンパワード』の魅力をアピールした。村田に感謝を込められた富野氏は「キャスティングはうまくいったという記憶しかない」と冗舌に。

 ときに「作りが悪すぎる」「(ファンに)見てくれとは言い難い」などと、ひょうひょうと自作を語った富野氏。当時うつ病を患い、「リハビリ的な作品だった」ことも明かし、「(闘病中に)アスファルトの上を歩いているととてもつらいけれど、土の上なら気持ちよく歩けた」と、アニメに込めた深いメッセージを解説。最後は「(『ブレンパワード』を)作り直したい。長生きするぞ!」と力を込めていた。

 イベントでは、ファン待望のブルーレイボックス『ブレンパワード Blu-ray Revival Box』が来年3月29日に発売されることも発表され、予告編を最速上映。『富野由悠季の世界』展で同作を担当した学芸員・若松基氏も登壇した。
公開:2021-10-16 09:49
更新:2021-10-16 09:49
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