2021年9月22日(水)
山形新聞ロゴ
[PR]

映画の原点を作った巨匠ルネ・クレール、没後40周年特別企画

ルネ・クレール監督の没後40周年。4Kデジタル修復で美しく蘇ったベストセレクション5作品『ルネ・クレール レトロスペクティブ』10月15日より新宿武蔵野館ほか全国で公開
 2021年は<映画の原点を作った4大巨匠の一人>ルネ・クレール監督の没後40周年。メモリアルイヤーに、4Kデジタル修復で美しく蘇ったベストセレクション5作品を映画館のスクリーンで堪能できる映画祭『ルネ・クレール レトロスペクティブ』が10月15日より新宿武蔵野館(東京)ほか全国で公開されることが発表された。

【動画】『ルネ・クレール レトロスペクティブ』予告編

 26歳の若さで、写真家マン・レイや画家マルセル・デュシャン、音楽家エリック・サティらとシュールレアリスム短編映画『幕間』(1924)を発表したルネ・クレール。映像と音楽の大胆なコラボレーションを試み、世界を熱狂させた天才作家だ。無声映画からトーキー、モノクロからカラー、ワイド・スクリーンへと映画技術が目まぐるしく発展していく中で、ハリウッドへも渡り、第一線の監督として活躍し続け、チャップリン、小津安二郎、ジャック・ドゥミら世界の監督から敬愛された。没後40周年の今、クレール監督の40年以上に渡るフィルモグラフィーをひも解くと、映画に新たな息吹をもたらし、フランス映画の黄金時代を築き上げた多彩さに、あらためて驚かずにはいられない。

 今回のベストセレクションの中心は1930年代のトーキー初期に作られた傑作群。『巴里の屋根の下』(1930年)、『巴里祭』(33年)は今でも歌い継がれるシャンソンの名曲を主題歌に導入、パリの下町で花咲く若者たちの恋の行方を描いた。『ル・ミリオン』(31年)はドタバタした動きによる笑いを随所にちりばめ、『自由を我等に』(31年)では貧富の差が広がる社会への批判を込めながら、男たちの友情と恋を描いた。

 そして、最後を飾る57年『リラの門』は、クレール円熟期の集大成。伝説的シャンソン歌手ジョルジュ・ブラッサンスとの幸運な出会いにより生まれた、ユーモアたっぷりの可笑しくも切ない人情喜劇の傑作だ。映像と音楽の素晴らしい融合が観る者の想像力を掻き立てる、リリカルでファンタジックなルネ・クレールの世界。耳に残る歌声とユーモアたっぷりの大らかな恋と友情の物語が、優しく心に響きわたる。

 ポスタービジュアルは、『ル・ミリオン』の一場面を使用、“翼をなくした天使”と呼ばれたアナベラが可憐にチュチュを着て、恋人に寄り添う姿が印象的だ。“恋と友情、音楽と時間で世界が回る―“というコピーがクレール監督の映画世界を伝える。

 予告編は、『巴里の屋根の下』ポーラ・イレリが目覚まし時計を止めようと間違って靴のかかとを触るキュートな場面から、まるでタイムスリップしたかのように1930年代のパリの下町の世界へ。ルネ・クレール監督作珠玉の5作品の各名曲と名シーンが次々と登場。4Kデジタル修復により映像にさらなる深みが増し、主人公たちのコミカルな愛らしい姿や軽快な音楽が、時を越えてクレール監督が遺した映画とスクリーンで新たに出会える期待を高めてくれる。

■『ルネ・クレール レトロスペクティブ』上映作品

●『巴里の屋根の下 4Kデジタル・リマスター版』
4Kレストア版 日本劇場初公開
原題:Sous les toits de Paris/1930年/93分/白黒・スタンダード/仏/仏語
出演:アルベール・プレジャン、ポーラ・イレリ、エドモン・グレヴィル

 パリの街角で楽譜を売って生活しているアルベールは、ルーマニアからやって来た女性ポーラをスリから助ける。アルベールはポーラに心惹かれるが、ゴロツキのフレッドからも彼女は口説かれていて…。クレール初のトーキーで、世界でもヒットした。映画史上に名高いラザール・メールソンの美術が素晴らしく、タイトルと同名の主題歌のシャンソンも人気に。ラッセ・ハルストレム監督『ショコラ』でも楽曲が使用されている。1931年キネマ旬報外国映画ベストテン第2位

●『ル・ミリオン 4Kデジタル・リマスター版』
4Kレストア版 日本劇場初公開
原題:Le million/1931年/83分/白黒・スタンダード/仏/仏語
出演:アナベラ、ルネ・ルフェーブル、ルイ・アリベール、レーモン・コルディ

 借金まみれの画家ミシェルとオペラ座ダンサーで婚約者のベアトリスは同じアパルトマンに住んでいる。友人のプロスペールが、宝くじの当選を知らせるが、宝くじは知らぬ間に別の人の手に渡っていて…。原作はブロードウェイミュージカルやハリウッドでも映画化。ローラーコースターコメディから大団円まで様式美にこだわりぬいたクレールの大傑作!ヒロイン、アナベラを一気に世界的スターに押し上げた。1931年キネマ旬報外国映画ベストテン第4位

●『自由を我等に 4Kデジタル・リマスター版』
4Kレストア版 日本劇場初公開
原題:A nous la liberte /1931年/84分/白黒・スタンダード/仏/仏語
出演:アンリ・マルシャン、レーモン・コルディ、ローラ・フランス、ポール・オリヴィエ

 刑務所仲間のルイとエミールは脱獄を企むも、要領の良いルイだけが成功。ルイは露店のレコード売りから巨大な蓄音機会社の社長にまで出世。刑期を終えたエミールは、偶然出会ったルイの工場で働くジャンヌに一目惚れ。工場でエミールとルイは再会するが…。機械化への社会風刺がこめられ、チャップリンの『モダン・タイムス』にも影響を与えた名作。第1回ヴェネチア国際映画祭 最も楽しい映画賞受賞。1931年度アカデミー賞美術監督賞ノミネート。1932年キネマ旬報外国映画ベストテン第1位

●『巴里祭 4Kデジタル・リマスター版』
原題:Quatorze juillet/1933年/86分/白黒・スタンダード/フランス
出演:アナベラ、ジョルジュ・リゴー、レーモン・コルディ、ポーラ・イレリ

 革命記念日の前日、お祭り気分のパリ。タクシー運転手のジャンは、向かいのアパルトマンに住む花売り娘のアンナと惹かれ合っている。しかし、昔の恋人ポーラがジャンの部屋に戻ってきて、誤解をしたアンナとジャンは喧嘩し離ればなれに…。主題歌「巴里祭」はシャンソンの代名詞的名曲。恋人たちの雨のシーンは後世の映画に影響を与えた。“翼をなくした天使″と称えられたアナベラの可憐な美しさが眩しい。1933年キネマ旬報外国映画ベストテン第2位。

●『リラの門 4Kデジタル・リマスター版』
原題:Porte des lilas/1957年/99分/白黒・スタンダード/フランス・イタリア
出演:ピエール・ブラッスール、ジョルジュ・ブラッサンス、アンリ・ヴィダル、ダニー・カレル

 お人好しで飲んだくれのジュジュは、仕事もせずに友人の“芸術家″の家に入り浸っている。南仏から警官殺しで逃げてきた色男バルビエを匿うことになるが、バルビエはジュジュが密かに思いを寄せるマリアを誘惑する…。ヒロイン役ダニー・カレルの小悪魔的魅力が溢れる。伝説的シャンソン歌手ジョルジュ・ブラッサンスの演奏シーンも! 1957年キネマ旬報外国映画ベストテン第6位。

■公式サイト
http://www.cetera.co.jp/rene40/

公開:2021-07-24 23:39
更新:2021-07-24 23:39
ギャラリー
[PR]
[PR]
住宅展示場

県内ニュースランキング

[PR]
[PR]
[PR]