訪日客回復、2000万人ペース 観光受け入れ再開1年

6/10 15:38
 スマートフォンで撮影しながら東京・渋谷のスクランブル交差点を横断する米国からの観光客=10日午後

 観光目的の訪日外国人客受け入れを政府が再開してから10日で1年が経過した。新型コロナウイルス感染拡大で激減していた客足は昨年秋以降、劇的に回復。ビジネス目的などを含む2023年の訪日客数は年間2千万人超のペースで推移している。右肩上がりで増えていた15年の1974万人を上回る水準だ。今後は中国人旅行者の本格的な回復時期が焦点で、交通渋滞など「観光公害」への対応も急務となる。

 昨年6月10日の受け入れ再開では、添乗員同行のパッケージツアーに限定。査証(ビザ)取得を必須としたほか、1日当たり2万人とする入国者数上限も設定。日本がコロナ禍から日常への回帰を進める中で「慣らし運転」的な側面があり、制約の多さから6月の訪日客数は12万人。9月も21万人にとどまった。

 10月に入国数上限を撤廃、個人ツアーも解禁するなど水際対策の大幅緩和に踏み切ると、状況は一変。12月は137万人まで客足が回復した。今年1〜4月の合計は674万人で19年同期比61%だった。

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