キャリア官僚、出身校が多様に 23年度、170校から合格

6/8 16:52
 東京・霞が関の官庁街(右奥は国会議事堂)

 人事院は8日、2023年度春の国家公務員試験で、幹部候補のキャリア官僚になる総合職試験に2027人が合格したと発表した。減少傾向にある東大出身者は193人と初めて200人を下回り、出身学校数は過去最多の170校と多様化が進んだ。女性割合は最高の33・7%。省庁ごとの面接を経て、890人を採用する予定だ。

 人事院の担当者は「性別や大学にこだわらず、多様な人材を募集した結果だ」と分析している。一方、東大など従来は志望者が多かった大学で、激務や頻繁な人事異動を理由とした「官僚離れ」が進んでいるとの懸念も示した。

 行政デジタル化などに対応するため、採用予定者は理工系を中心に昨年度より増やした。しかし試験の申込者数は1万4372人と過去2番目に少なく、倍率は7・1倍で過去最低。民間企業の採用活動の活発化などが影響したとみられる。

 合格者の出身校は東大が最も多く、京大118人、北海道大97人、早稲田大96人、立命館大78人、東北大70人と続いた。

 総合職試験は春と秋の年2回実施している。

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