『ゾッキ』役者の愛が役者たちを光らせる 

3/30 07:03
(C)2021「ゾッキ」製作委員会

 竹中直人・山田孝之・齊藤工という3人の監督が愛知県蒲郡で全編ロケを決行した作品。それぞれが監督したパートが、最終的に繋がって一つの作品になるという画期的な作品です。役者として第一線で活躍している3人がメガホンを取るというだけあって、出演者たちは超がつくほど豪華。役者が役者を選んで演出するとこんなに役者たちが芝居で光るんだなと思うほど、たったワンシーンの登場でもスパークを見せているのはさすがの一言。いつだったか、ある俳優さんのインタビューをしたときに「テレビを観ていると、この役者さんこういう役だったらもっといいのにって思う時があるんです」と言った言葉を思い出しました。

 めちゃくちゃに個性的でどっかおっかないエピソードを描いた竹中監督、ほのぼのとした中にクスリと笑える瞬間をちりばめた山田監督担当の『Winter Love』、独特な世界観の中で胸がキュッと締め付けられるような痛みを描いた齊藤監督の『伴くん』。どの作品も監督一人一人の個性が出ていて、あっという間に観れてしまいました。どれがお気に入りか? なんて話すのも面白そうですが、私は『伴くん』で主役を演じている2人の俳優がとっても素晴らしくて、彼らの才能にすっかり魅了されてしまいました。「この個性的な子は一体誰なんだ!」と思っていた伴くん役は、なんとお笑い芸人さん! コウテイというコンビの九条ジョーさんという方。もう1人の俳優さんは、塚本晋也監督の映画『野火』で鮮烈なデビューを飾った森優作さん。ベテラン俳優さんもたくさん出ている本作ですが、レンタルビデオ店員役の鈴木福くんといい、先輩俳優に光を照らされた若手俳優たちが本当にいい味を出しているので、ぜひ彼らのキラリと光る才能にも注目してもらえればと思います。★★★★☆(森田真帆)

4月2日(金)から全国公開

監督:竹中直人・山田孝之・齊藤工

出演:吉岡里帆、鈴木福、満島真之介ほか

記事・写真などの無断転載を禁じます

関連写真

(C)2021「ゾッキ」製作委員会
写真・画像の無断転載を禁じます。
[PR]

おすすめニュース

[PR]