<映画で見る現代チベット>ペマ・ツェテン監督、ソンタルジャ監督の作品など 

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ソンタルジャ監督の『ラモとガベ(原題)』(C)GARUDA FILM

 日本初お目見えや劇場未公開作を含む7本が上映されるチベット映画の特集だ。チベット映画の歴史は浅い。かつてチベット映画といえば、ブラピ主演の『セブン・イヤーズ・イン・チベット』やスコセッシの『クンドゥン』など外国人がチベットを撮った作品のことだった。それが今や世界から注目されるまでに。立役者は、ペマ・ツェテン監督とソンタルジャ監督。

 現在『羊飼いと風船』が全国順次公開中のペマ・ツェテンは、東京フィルメックスのグランプリに3度輝くチベット映画界のパイオニア。対してソンタルジャは、2017年に日本で初めて公開されたチベット人によるチベット映画『草原の河』の監督だ。この二人が意気投合して、共に北京電影学院で映画制作を学び、チベット人によるチベット映画の道を切り拓いたのだ。

 今回の特集上映では、ソンタルジャの現時点での全4作品(最新作『ラモとガベ』=写真は、日本プレミア上映)と、ペマ・ツェテンの日本劇場未公開の2作品が上映される。だから、映像と音という映画本来の力で勝負するプリミティブな作風のソンタルジャと、文学性と娯楽性も兼ね備えたペマ・ツェテンの作家性の違いを比較でき、ソンタルジャ作品の変遷もたどれる。とはいえ、圧倒的な草原のロケーションや底辺を流れる仏教の精神といったチベット映画に通底する要素もあり、日本人にとっては心洗われる新鮮な発見と、同時に心の奥底で共鳴するような懐かしさを味わわせてくれるはず。★★★★★(外山真也)

上映作品:ソンタルジャ監督『ラモとガベ(原題)』『巡礼の約束』『草原の河』『陽に灼けた道』、ペマ・ツェテン監督『タルロ』『オールド・ドッグ』、チャン・ヤン監督『ラサへの歩き方〜祈りの2400km』

3月13日(土)〜4月2日(金)に東京・岩波ホールで開催(その後、主要都市を巡回上映予定)

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