バスケットボール男子・Bリーグ2部は第8節第3日の19日、各地で4試合を行った。東地区のパスラボ山形ワイヴァンズは山形市総合スポーツセンターで静岡(西地区)と対戦し、延長の末、94-92で勝利した。連敗を3で止め、通算成績は7勝8敗、順位は4位のまま。
山形はマイケル・フィンケ、村上慎也、白戸大聖、ティモシー・ホリフィールド、工藤貴哉が先発した。前半は2点シュートを相手を上回る確率で決めるなど51-41で折り返した。後半は第3クオーター(Q)に逆転され追う展開となったが、第4Qに要所で3点シュートを決めて延長戦に持ち込み、最後はフィンケと白戸が得点を重ねて振り切った。
フィンケが24得点、岡島和真が13得点、村上と白戸がそれぞれ12得点、ルーズベルト・アダムスが10得点、ホリフィールドが11リバウンドだった。
次節は24、25の両日、米沢市営体育館で越谷と対戦する。
【評】山形は攻撃が機能し延長戦に競り勝った。第3クオーター(Q)に逆転され流れが相手に傾きかけたが、第4Qで途中出場の選手が粘って、得点を重ね、チームをリズムに乗せた。延長終盤に白戸が3点シュートを沈め、勢いづけたのも大きかった。
ディフェンス修正して臨んだ
石川裕一ヘッドコーチの話 特にディフェンスを修正して臨んだ。前半、良い入りができた。第3クオーターは10点差をひっくり返されたが、持ち直した。ベンチスタートの選手が活躍し、非常に良い流れをつくってくれた。
3点シュート、一瞬の隙逃さず
【マッチアップ】会場が万雷の拍手に包まれた。観客の視線を集めたのは白戸大聖。延長残り1分35秒、2点を追う場面で3点シュートを沈め、逆転してみせた。
延長は85―85でスタート。攻防を繰り返す中、一瞬の隙を逃さなかった。立ちはだかる身長207センチのケニー・ローソン・ジュニアの対応の遅れを見て取り、ちゅうちょなく外角シュートを放った。「点差を意識していた。どのシュートにも自信を持っている。決めて流れを引き寄せたかった」。殊勲の1本にも表情を引き締めたままだった。
思いに呼応するようにマイケル・フィンケも3点シュートで続き、リードを広げた。白戸はファウルを誘いフリースローを得るなど、最後まで攻めの姿勢を貫いた。試合が終わると、2人はコート上で抱き合い、破顔した。
試合後、前日の静岡戦で得点源のジェームズ・ベルが1試合の出場停止処分を受けたことを念頭に「チーム一丸で」と試合前に意思統一を図っていたことを明かした。
この一丸を体現するようにこの日は、流れが相手に傾きかけた後半、途中出場の高橋浩平、阿部龍星(山形南高出)らが得点を重ね、流れを引き戻した。石川裕一ヘッドコーチは「常に準備してくれているのは見ている。結果を出してくれたのは普段の頑張りの成果」とねぎらった。
司令塔役の村上慎也は「チームとしてステップアップする試合になった」と手応えを口にした。
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