ICT(情報通信技術)を活用し、生徒の進路希望に応じた学習機会の充実を図る遠隔授業が25日、北村山高(尾花沢市)と鶴岡中央高(鶴岡市)をオンラインで結び、行われた。
少子化を背景に規模縮小が続く県立高でも、生徒の希望に沿って他校の授業を受けられるよう、県教育委員会は目指している。遠隔授業はこうした環境整備の一環で、両校に高畠高を加えた3校に高性能カメラとマイクを設置している。
この日は北村山、鶴岡中央の両校の担当教諭が互いに映像を配信し、相手校の2年生計約50人に授業を行った。鶴岡中央の佐藤雅也教諭(47)による化学基礎の授業では、複数の異なる分子を結合してできる物質の構造式や分子モデルなどを一覧で示すシート作りに挑戦した。分子モデルを2次元から3次元に変換する手法などを、電子黒板で分かりやすく伝えた。
授業を受けた北村山2年の奥山滋さん(16)は「対面授業と比べて聞きづらさや、やりにくさは感じなかった。教え方の違いも含め授業を楽しめた」。佐藤教諭は「生徒が十分に取り組んでくれている手応えはあったが、一人一人の進み方を把握できず、進行状況の見える化に課題が残った」と話した。
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