皆川治鶴岡市長の寄付不記載問題などを巡る同市議会百条委員会が25日に開かれ、皆川市長が2017年10月の市長選告示日の翌日に支援者から受け取った100万円の不記載に関し、報告書をまとめた。4年以上にわたって選挙運動費用収支報告書を訂正せず、21年8月に返金した行動は問題と指摘し、改めて市民に丁寧な説明を行う責任があるとした。
この日は報告書案について討論が行われた。採決の結果、自民党系の最大会派・新政クラブと市議会公明党の委員が賛成「6」、共産党市議団など他の4会派の委員が反対「5」となり、賛成多数で決定した。
違法性の判断などを巡り見解が分かれ、昨年1月に設置した百条委は39回を数えた。
関係者によると、皆川市長が100万円を受け取った後、寄付額などを記載した明細書を出納責任者に提出しなかったことは、公選法に抵触していた疑いがあると記載した。「返金すれば受領しなかったことにできる」と考え、「100万円を支援者宅に置いていった行動は極めて不適切」とし、選挙区内の有権者への寄付を禁じる公選法抵触の疑いがあるとした。
一方、「(支援者に返金された100万円について)公選法に抵触する疑いがあるとは判断できず双方で話し合い、解決すべきだ」「法的にも選挙運動費用収支報告書の訂正が認められており、問題はなかった」などの少数意見も記した。
佐藤博幸委員長は「委員会として合意を目指してきたが、一定の時期に一定の結論を導くことが役割と考えた。採決はやむを得なかった」と話した。市議会9月定例会最終日の28日に公表する予定。
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