高橋(山形中央)大会新で優勝 県高校総体・陸上男子110障害

2023/5/29 08:44

 第74回県高校総合体育大会は28日、各地で4競技が行われ、陸上は男子110メートル障害で高橋大史(山形中央)が大会新記録の14秒27で優勝した。女子七種競技は4478点で斎藤姫奈(九里学園)が頂点に立った。女子200メートルは赤坂美結(山形中央)が制し、100メートル、400メートルと合わせ3冠に輝いた。男子砲丸投げは細谷大智(同)が勝利し、円盤投げとの2冠を達成した。

 ボクシングは男子ライト級で鈴木海良(山形南)、女子ライトフライ級で福田有里(日大山形)が頂点に立った。自転車は男子個人ロードレースを佐藤陽輝(新庄神室産)が制した。

【ハイライト】全国に照準、他を寄せ付けず

〈男子110メートル障害決勝〉大会新の14秒27で優勝した高橋大史(山形中央)=天童市・NDソフトスタジアム山形

 他を寄せ付けない走りだった。男子110メートル障害の高橋大史(山形中央)は予選で大会記録を0秒20更新し、決勝ではさらに伸ばした。照準を合わせるのは全国高校総体。大舞台で頂点に立つため自己記録も縮めて成長を示した。

 記録は意識せず臨んだ。「6~7割の力で走った」という予選で14秒41を記録。決勝ではギアを上げ、スムーズにハードルをクリアしながら2位を引き離し、14秒27で頂点に立った。

 「けがが重症化しないか」。レース前、高橋は不安と闘っていた。今大会期間中に左脚太ももを痛めた。この日の予選、準決勝、決勝ではいずれも、1台目のハードルを跳ぶまでの間が特に「怖かった」。決勝でフィニッシュラインを駆け抜け、両手をたたいて表現した思いは、勝利の喜びと安堵(あんど)に見えた。

 夏に懸ける思いは強い。昨年の全国高校総体は準決勝で敗退した。右脚腓骨を疲労骨折していた。今年は万全の状態で雪辱を期す構えだ。「1台目のハードリングが安定しない。後半の7、8台目には疲れて遅くなる。スピードを落とさず安定して走れるようにする」。体の状態を改善し、続く東北大会では13秒台を狙っていく。

伸び盛り、斎藤(九里学園)V

〈女子七種競技決勝〉800メートルで力走する斎藤姫奈(右、九里学園)

 ○…女子七種競技は斎藤姫奈(九里学園)が制した。「全国で戦うために1位通過は絶対だった。ほっとしている」と安心した表情を見せた。

 今大会は計5種目に出場。疲労はあったが「良いコンディションで七種に臨めた」。同種目中で得意とする100メートル障害のほか砲丸投げ、200メートル、走り幅跳びで自己記録を更新。それでも「もっと上(の記録)を目指したい」と高みを見据えた。

 「インターハイが自分の戦いの場」。伸び盛りの17歳は全国舞台を強く意識する。昨年の全国高校総体は12位。今年は3位以上が目標だ。「得意種目で安定した記録を出し、苦手の800メートルで少しでもタイムを縮めたい」。まずは東北大会を1位で通過し、全国上位入賞ラインとみる4800点超えを目指していく。

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