県タイ友好協会(会長・寒河江浩二県経営者協会長=山形新聞社長・主筆)のインバウンドセミナーが2日、山形市のパレスグランデールで開かれた。タイ在住で県ASEAN現地コーディネーターの高橋学氏がオンラインで講演し、タイ人の好みや行動パターンなどウィズコロナ時代のインバウンド(訪日客)誘致のポイントを解説した。
高橋氏は、東南アジアでは平均所得が上がり、多くの人が訪日可能な収入を得ているといい、タイとシンガポール、フィリピンなどは伸びる一方の有望市場と指摘した。その上で「タイ人には樹氷や銀山温泉、山寺など現地にない涼しく、美しい異文化体験が人気だ。一方で桜や紅葉など他地域にもある物は反応が薄くなってきた」と述べた。
個人客は写真で一目ぼれした場所を行き先に決め、地方、日本酒、雪を旅行目的にする人が多く、その基本スタイルを▽冒険▽臨機応変▽自由―と提示した。「全国の自治体はPR合戦の様相を呈しており、ユニークさや見せ方に勝機がある」と、差別化を誘客の鍵に挙げた。
訪日客へのPR方法、旅行会社との商談手法も説明した。商談資料は少なければ少ないほど良いといい、作る際は写真を大きくするようアドバイスした。
インバウンド受け入れ本格化を受けて開催し、約80人が受講した。タイ人インフルエンサー2人は効果的な情報発信法、最近のトレンドを紹介した。
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