本県への外国人留学生の数が低迷し、近年は“ワースト3”が定位置だ。県は受け入れ教育機関を紹介する多言語ポータルサイトやオンライン説明会などさまざまな手法で、海外への山形の学びや暮らし、魅力の発信に力を入れている。
人手不足が叫ばれる中、留学生を含む優秀な外国人材の受け入れ拡大と定着が期待されている。日本学生支援機構の調査によると、本県への留学生は2011年の207人から年々増加し、20年には315人となった。その後、新型コロナウイルス感染拡大による水際対策強化もあり、21年は280人と減り、全国で46番目で東北では最少だった。20年も46番目、19年は45番目にとどまっている。
世界での「YAMAGATA」の知名度不足を課題に挙げる県は21年度、英語、中国語、韓国語、ベトナム語に対応した留学ポータルサイトを開設し、受け入れ大学、短大、専門学校を紹介している。生活をイメージしやすいように、先輩の山形を選んだ理由や授業・アルバイトの体験談、支援策を掲載している。
昨年初めて各学校のオンライン説明会を開き、中国やタイ、ベトナム、マレーシアなど7カ国から約30人が参加した。留学生を「やまがた留学アンバサダー」に委嘱し、交流サイト(SNS)での母国の友人や後輩らへの山形の魅力発信に協力してもらう。
中長期的な視点で留学生の“卵”を育てるため、姉妹都市など本県と関係がある海外の若者と県内の若者とのオンライン交流も検討する。県国際人材活躍・コンベンション誘致推進課の藤岡俊裕課長は「オンラインで山形を知ってもらい、リアルにつなげていく。大学とも連携して留学生を増やし、山形で定着して働いてもらう流れをつくりたい」としている。
|
|