県民に勇気、活躍たたえ 山新3P賞表彰式、特別講演会も

2023/1/30 21:42
山新3P賞を受ける渡辺えりさんと(後方左から)紺野稜真さん、長沢光芳さん=山形市・山形グランドホテル

 山形新聞、山形放送が提唱し、地域の平和(ピース)繁栄(プロスペリティー)進歩(プログレス)に尽力した個人や団体・企業を顕彰する第66回「山新3P賞」の表彰式が30日、山形市の山形グランドホテルで行われた。平和賞の劇作家・俳優渡辺えりさん(山形市出身)、繁栄賞の舟形マッシュルーム社長で舟形町観光物産協会長の長沢光芳さん、陸上男子障害で全国2冠を達成した進歩賞の紺野稜真さん(九里学園高)の功績をたたえた。

 渡辺さんはテレビなどで幅広く活躍しながら、反戦をテーマにした舞台を数多く手がけてきた。ロシアのウクライナ侵攻を題材にした楽曲も制作した。近年は山形にも居を構え、東京と往来しながら地域振興に尽力している。

 長沢さんは、舟形町の農家3人と舟形マッシュルームを設立した。無農薬製造設備を導入し、おいしさと新鮮さ、安全性を追求している。町内に量り売りを兼ねたレストランを開設し、誘客にも寄与、産業振興と雇用拡大に貢献している。

 紺野さんは、昨夏の全国高校総体(インターハイ)で110メートル障害と400メートル障害を制覇、男子で県勢初の最優秀選手に輝いた。U20(20歳未満)日本選手権やとちぎ国体など昨年の主要大会で頂点に輝き、さらなる飛躍が期待される。

 表彰式では、主催者を代表して寒河江浩二山形新聞社長・主筆(山形新聞グループ経営会議議長)が「各分野の第一線で活躍し、本県活性化の原動力となり、県民に希望と勇気を与えてくれた。さらなる活躍を期待する」と激励し、渡辺さんと長沢さん、紺野さんに表彰状と副賞100万円を手渡した。板垣正義山形放送社長が東北芸術工科大の峯田義郎名誉教授(山形市出身)制作のブロンズ像を贈った。

 来賓の吉村美栄子知事は「さらなる挑戦と飛躍が県民に希望を与え、本県の魅力や価値を高めていく原動力になると確信している」とあいさつした。佐藤孝弘山形市長、森富広舟形町長、佐藤誠七白鷹町長が祝辞を述べた。受賞者を代表し、渡辺さんが「お客さまや人を楽しませたり、喜ばせたりするのは本当に孤独との戦い。(受賞者の)3人はこつこつと自問自答しながら戦っていると思う。それが(受賞という形で)褒められて本当にうれしい。これからも頑張っていきたい」と謝辞を述べた。

 表彰式に続く特別講演会では、渡辺さんが身近な人々の戦争体験に触れ、平和の意義を説いた。長沢さんは会社設立の経緯や食への思いなどを述べた。紺野さんが受賞の喜びを語った後、恩師で九里学園高陸上部顧問の鈴木豊さんが紺野さんの歩みと指導について紹介した。

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