雪かき、汗かき、地域の一員 協力隊インターン活用、西川の体験旅行人気

2023/1/28 10:14
除雪作業に汗を流す参加者。2週間町内に滞在しながら地域住民らと交流を深める=西川町間沢

 除雪の人手不足を解消し、関係人口も増やそうと、西川町の地域活性化起業人・堀豊さん(45)=滋賀県出身=が、地域おこし協力隊インターン制度を活用した雪かき体験旅行を企画した。定員を上回る45人が集まっており、今月から3月末まで2週間ごとの入れ替わりで除雪に当たる。

 参加者は町内の空き家で共同生活しながら除雪やイベント準備などの作業に従事し、時給900円の報酬を受け取る。作業以外の時間、参加者は一般家庭での食事会や地域の催しに招待される。

 最初の作業は今月中旬に町内の空き家で行われた。参加者の半数は雪かきが初めてで、スコップとスノーダンプを使い、雪の重みに苦戦しながら汗を流した。様子を見て漬物を差し入れた近隣住民との会話も楽しんでいた。

 当初は、除雪のために来町する人はいないだろうと懐疑的な声もあったが、協力隊らが旅をコーディネートする珍しさや、雪国ならではの作業というユニークさが注目され、予想以上の人気となった。堀さんは「最近増えている多くの拠点を持ちながら生活する若者は、その土地で暮らす人との触れ合いを求めているようだ」と分析する。

 2週間の滞在を終え、さらに3月中旬までの延長を決めた宮迫舞花さん(22)=福岡県古賀市出身=は「地元の人と交流する中で、もっと地域に入り込みたいと思うようになった」と話していた。

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