ナスカ地上絵、新たに168点発見 山形大研究グループ

2022/12/8 20:46
ラクダ科と人間(山形大提供。地上絵に輪郭を加工している)

 南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」の調査を進めている山形大の研究グループは8日、ナスカ台地とその周辺で新たに168点の地上絵を発見したと発表した。研究の積み重ねにドローンの技術を生かし、多くの発見につながった。研究グループは地上絵の保護と描かれた目的の解明を進める。

 同大の坂井正人教授(文化人類学・アンデス考古学)らが同大学長定例記者会見で発表した。今回は人間、ラクダ科動物、鳥、シャチ、ネコ科動物、ヘビなどの地上絵が見つかった。紀元前100~紀元300年ごろの制作と考えられる。地上絵としては小さく、10メートル以下のものが多い。

 坂井教授らは2004年から調査を進め、これまでに190点が明らかになっていた。19~20年に行った調査では航空レーザー測量とドローンを活用した。現在はAI(人工知能)を用いた調査も進めている。見つかっている地上絵の情報をAIに学習させることで、新たな候補地を導き出すことができるという。

ラクダ科と人間

 現地では地上絵の保護が課題になっている。保護公園には77点が集中しているが、近くの住宅街や鉱山関係施設の開発が進み、地上絵は破壊の危機にあるという。飛行機に乗らなくとも見える場所にあることから坂井教授らは観光地化による保護を進める考え。「クリーニングして見えるようにすることで、守るという機運が地元の人にも生まれる」と指摘する。

 今回の公表分を含め、研究グループが発見した地上絵は358点に上る。坂井教授は「増えることで分布のパターンが見えてくる。つまり、地上絵が何のために制作されたのかが解明される」と話している。

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