山形市春日町の飲食店「味工房すず」が総菜販売部門を立ち上げ、新事業に挑戦している。健康を重視した料理でファンが多いが、新型コロナウイルスの影響で客足が減少。経営相談窓口の「県よろず支援拠点」に相談したところ、各専門家が参加するプロジェクトに発展し、タンパク質豊富な新商品も考えた。新設備も導入し、リニューアルオープンした。
県よろず拠点参画、目玉は「すずたま」
同店は2004年にオープンし、住宅街にたたずみ隠れ家的な雰囲気が漂う。2019年2月に「健康な食事・食環境」コンソーシアムから、健康な食事(スマートミール)を提供する外食店として最高位の三つ星認定を受けた。
だが、コロナ禍で売り上げが減り、金融機関から紹介を受け同拠点に相談。県発明協会の知的財産担当、大手商社の食材バイヤー出身者が参加し、総菜の販売を始めることになった。
目玉として女将の黒田幸子さん(56)やスタッフが考えたのが、「すずたま」だ。大豆と卵を使い、茶わん蒸しとプリンを合わせたような味で、大豆と卵のタンパク質をダブルで摂取できる。エビやクルミ、季節の野菜を使い、味わいと彩りに変化を付ける。
県の中小企業パワーアップ補助金を受け、総菜販売に必要な冷凍ケースや包装機械を導入。数種類のすずたまの他、主菜や副菜などテイクアウト用総菜が並ぶ。落ち着けば「おばんざい」の量り売りも始める。
同店は「さちこの笑いめし」と題し料理を提供。黒田さんは「体に良い物を食べ、みんなに笑ってもらいたい」と話した。営業時間は昼が午前11時半~午後2時で、ティータイムは午後4時まで。夜は要予約。総菜販売は午後6時までだが、なくなり次第終了。日曜祝日定休。問い合わせは同店023(646)2446。
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