山形市南沼原小(金子孝宏校長、837人)の現校舎が今年で役割を終え、新校舎に移るのを前に28日、同校卒業のシンガー・ソングライター朝倉さやさん(30)が母校を訪れ、児童と交流した。児童に現校舎での思い出を増やそうと学校側がオファーし、朝倉さんは快諾。子どもたちは手作りのイラストや横断幕で歓迎し、活躍する先輩とのひとときを楽しんだ。
同校は児童数が市内で最多。1972(昭和47)年完成の校舎は増築を繰り返し、最大で1300人超の児童が在籍した時期もあった。利便性向上などのため新校舎が建設され、児童は来月21日まで現校舎で過ごし新年から新校舎に通う。
朝倉さんは放送室でメッセージを送った後、全37教室を回った。児童は「おかえりなさい」と声をかけたり、応援メッセージ付きの手作りポスターを披露したりして熱烈に迎えた。朝倉さんは後輩たちに「やりたいことに全力で挑戦して、好きなことをどんどん増やしてほしい」とエールを送った。最後には民謡の節回しを取り入れて“朝倉さや風”に校歌を歌い、現校舎や児童に感謝を伝えた。
6年生は出迎えの場面で朝倉さんと記念撮影した。岸桜佑(おうすけ)君(12)は「生で見られてうれしい。すごい人が卒業生と知って驚いた」と感激していた。
朝倉さんは校舎を歩くうちに、階段の踊り場にある鏡で友人と背比べをしたことを思い出したといい、当時を懐かしんだ様子。「旧校舎での素敵な思い出ができた。みんなの笑顔をパワーにして歌い続けたい」と語っていた。
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