GI前面、本県ブランド強化 県産農畜産物で認定、地理的表示

2022/11/17 08:50
山形県庁(資料写真)

 県などは、県産農畜産物で認定されている農林水産省の地理的表示(GI)を生かし、ブランド力強化を進めている。SDGs(持続可能な開発目標)の意識が浸透する中、県外フェアの開催や出展などを通じてGIを前面に押し出し、消費者の関心を引き出すのが狙い。併せて県内生産者によるGI産品の出荷量増を促し、産地間競争の強みにしたい考えだ。

 GIは農畜産物はもちろん、生産地自体をブランド化するのが目的。国が登録を認めることで、産地の信頼度が担保される。本県農畜産物では、米沢牛が2017年の登録で輸出拡大の契機となり、JA山形おきたまが21年度、アジアや米国に過去最多の31頭分を輸出した。GIによるブランド化は他産地との差別化を生み、有利販売に結びつくメリットがある。上山市の伝統野菜「小笹うるい」の関係者は「登録が生産者の意欲向上につながった」と強調する。

 出荷時に専用の表記やケースを使う必要があるが、販売価格はGI産品よりも作柄などに左右され、負担分を価格転嫁しにくいのが現状だ。これらを要因に、県が主導するGI「山形ラ・フランス」は出荷量全体のうち15%にとどまる。

 課題解消に向け、県などでつくる県「ラ・フランス」振興協議会は今季、JR山形駅をはじめ、東京、仙台、郡山の各駅で新たに電子看板を掲示。首都圏や仙台市でのフェアを企画し、需要喚起を図った。生産者への説明会も重ね、今季の出荷量は21年(1734トン)の2~3倍に増える見通しだという。

 「安全性の高さからGI産品を手に取る消費者も増えつつある」と県園芸大国推進課。県内外の認知度アップに一層取り組むとしている。

 GI保護制度 地域の農林水産物・食品のブランドを保護する制度。登録は全国約120品目で、県内は米沢牛、東根さくらんぼ、山形セルリー、小笹うるい、山形ラ・フランスの5品目。このほか、国税庁が県産の清酒とワインをGIに指定している。

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