豪雨に負けず、純白の花 長井に群生、希少植物「オオシラヒゲソウ」

2022/10/1 14:25
置賜野川上流に自生するオオシラヒゲソウ。8月の豪雨災害でも生き残り、かれんな花を咲かせている=長井市

 長井市の置賜野川上流に位置する長井ダム周辺に、希少な植物「オオシラヒゲソウ」の群生地がある。8月の豪雨災害で全滅が危惧されたが、幸いにも一部は流失を免れ、今年も白くかれんな花を咲かせている。

 オオシラヒゲソウは、ユキノシタ科の多年草。湿り気のある岩場などを好むとされる。8、9月に直径3センチほどの花を咲かせ、花弁の先は細かな糸状に分かれている。県レッドリストでは近い将来、野生での絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧IB類」に分類され、長井ダム建設時には、保護のために工事計画が一部変更された経緯がある。

 長年観察を続ける長井植物愛好会(伊藤尚敬(ひさゆき)会長)が8月下旬に群生地を確認したところ、濁流にのまれたとみられ、約30平方メートルのうち3分の2が土ごと流されていたが、100株前後が残り、花を咲かせていた。9月30日現在も咲き続けていたが、茎の高さが10~20センチと例年より短く、折れ曲がるなど生育への影響が確認できた。

 伊藤会長(76)は「あれだけの災害を乗り越え、よく咲いてくれた」とほっとした様子。「えぐられた土を戻せば、徐々に株数が回復するのではないか」と優しいまなざしを向けていた。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]