画面の向こうにはお医者さん 真室川でモデル事業

2022/9/23 11:43
タブレット端末に向かい、真室川病院の医師の診察を受ける患者(左)とサポート役の看護師=真室川町の釜渕診療所

 山間地などにあるへき地診療所と病院を通信回線で結んだ県のオンライン診療モデル事業が22日、真室川町で始まった。釜渕診療所を訪れた高齢者と、真室川病院内の医師がビデオ通話でやりとりし、看護師を通じて薬剤の受け渡しを行った。県は実用化を見据え効果や課題を検証する。県内では2012年から酒田市飛島診療所で遠隔診療を実施している。内陸部で医療機関を結んだオンライン診療の試みは初。事業期間は来年3月末まで。

 この日は月1回のペースで釜渕診療所に足を運ぶ80代女性が、看護師と並んで高画質のタブレット端末の前に腰かけた。端末の上部には発色が自然に近い有機EL照明を取り付け、医師が患者の様子をよく診られるようになっている。真室川病院の伊藤徹診療部長が画面越しに「顔色いいね」と第一声。血圧の数値が安定していることや、足のむくみがないかを看護師が直接触れて確認した。処方薬は看護師が一つ一つ画面に向け、伊藤診療部長の了解を得た上で手渡す段取りを進めた。

 10分ほどのオンライン診療を終えた女性は音声の聞き取りにくさもなく「いつも通りで問題はなかった」と安心した様子で話した。伊藤診療部長は「聴診器を当てることはできないが、看護師が患者のそばにいるので診察に大きな影響はない。患者さんに慣れてもらえればいいのではないか」と感想を口にした。

 釜渕診療所と真室川病院のオンライン診療は今後、2週間に1度のペースで行い、週2日の対面診療も変わらず実施する。県内のへき地診療所は19カ所あり、県は10月下旬から西川町の大井沢診療所と町立病院間でもモデル事業を進める。

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