復興の光、夜空に 大江・花火大会、100周年

2022/8/16 09:51
約4000発の花火が打ち上げられた100周年記念大会。右下が浸水被害のあった百目木地区=大江町左沢

 県内の花火大会で最も歴史があるとされ、今年で100周年を迎えた「水郷大江夏まつり灯ろう流し花火大会」が15日夜、大江町左沢の最上川河畔で開かれた。観覧会場の百目木(どめき)地区は、先の豪雨で浸水被害を受け、一時は開催が危ぶまれたが、被災住民らの要望で実施を決めた。川の水位が高く灯ろう流しは中止となったが、約4000発の大輪が夜空に咲き、復興へ向かう住民らを元気付けた。

 最上川で水難事故に見舞われた人を供養する精霊(しょうろう)流しが由来とされる。町観光ボランティアガイドの会の石川博資会長(79)によると、JR左沢線が全線開通した1922(大正11)年、花火を打ち上げて祝い、そこから灯ろう流しと花火大会の同時開催となったという。

 節目の大会に向けて町や町観光物産協会などでつくる実行委員会が準備を進める中、豪雨に伴って今月3日夜に百目木地区へ最上川の水が流れ込み、住宅13戸が浸水した。実行委は当初、延期も視野に入れていたといい、菊地正憲実行委員長は「かつてないほど厳しい状況だったが、被災した人々の後押しが開催の決め手となった」と話す。

 花火大会は10号玉の10連発で開幕し、スターマインなどが会場周辺の3カ所から続々と打ち上げられた。フィナーレを含め、特大の20号玉3発が夜空に開き、最上川の水面も染めた。

 床上20センチの浸水被害を受けた阿部正さん(62)は、家族らと自宅から観賞した。国が進める堤防建設に伴って自宅が移転される可能性が高く、「ここから花火を見られるのはあと2、3回だろう。一昨年、今年と水が上がってへこんでいた中、開催してくれてうれしい」と話していた。

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