貫いた全員野球、誇り 鶴岡東・甲子園敗退、スタンド応援団万感

2022/8/13 11:43
熱戦を繰り広げる選手たちを、にぎやかな応援で鼓舞し続けた鶴岡東スタンド=兵庫県西宮市・甲子園球場

 「ナイスゲーム」。兵庫県西宮市の甲子園球場で開かれている第104回全国高校野球選手権大会で本県代表の鶴岡東は12日、今春の選抜大会準優勝校の近江(滋賀)に3―8で敗れた。校歌を再び「聖地」に響かせることはできなかったが、強豪相手に最後まで堂々と渡り合ったナインに球場内外の応援団が惜しみない拍手を送った。

 大勢の応援団で埋まった一塁側アルプススタンドは野球部員と吹奏楽部に加えて、チアダンス部が中心的存在だ。「野球部員のパフォーマンス、吹奏楽部の演奏と一体感のある応援を心掛けたい」と部長の3年難波星奈さん(17)。炎天下でも笑顔を絶やさず約20人の部員が動きの合ったダンスでスタンドを盛り上げた。

 本塁打攻勢で3点を奪った三回には得点時の定番曲「オー・シャンゼリゼ」が響き渡って上げ潮ムードに。同点のソロ本塁打を放った渡辺千尋選手の父淳一さん(47)=大阪府高槻市=は「本塁打は小学校以来じゃないかな」と目を丸くし「野球で勝負したいと本人が望んで入ったチーム。3年間の成長の跡を見せてくれたことがうれしい」と万感の表情を見せた。

 試合をひっくり返されて劣勢に立たされながらも必死に食らい付いた鶴東ナイン。敗戦の瞬間、応援団はしばらく沈黙し、天を仰ぐ姿もあった。それでも選手たちがスタンド前に駆け寄ると、総立ちで大きな拍手を送って健闘をたたえた。

 野球部の3年西村航希さん(18)は今春までエースナンバーを背負っていた。盲腸の影響もあって甲子園のベンチ入りメンバー18人から外れたが、「最後まで全員野球を貫いてくれた仲間にありがとうと言いたい」とほほ笑んだ。野球部OBで父母の会会長の橘英樹さん(48)=鶴岡市美咲町=は「新型コロナで苦しみながらも甲子園への道を切り開き、大舞台で躍動した選手たちが誇らしい」と目を細めた。

諦めない姿に勇気もらった―校内から声援

敗れたが健闘した選手たちを拍手でたたえた=鶴岡市・鶴岡東高

 鶴岡市の鶴岡東高では、部活動で登校していた生徒や教職員ら約50人がテレビ観戦し、声援を送った。

 帽子とメガホンをチームカラーの緑色でそろえ、応援に臨んだ。三回に9番渡辺千尋選手、2番土屋奏人選手から本塁打が相次いで飛び出すと、先制されて重くなっていた空気が一変。「すごい」「また打った」と歓声が上がり、メガホンを互いに合わせて喜ぶ姿もあった。敗戦が決まった瞬間は静まりかえったが、拍手で選手たちをたたえた。

 土屋選手のクラスメートで、初戦は甲子園で応援した男子バスケットボール部3年池田尚史さん(18)は「大舞台での活躍をクラスメートとして誇らしく思った。戻ったら『かっこよかった』と声をかけたい」とねぎらった。女子バレーボール部2年佐藤菜々美さん(16)は「諦めず頑張る姿に勇気をもらった」と刺激を受けた様子だった。

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