「序盤で一気、強い谷地」男子K4でV 2022四国インターハイ

2022/8/7 10:23

 全国高校総合体育大会(インターハイ)第10日は6日、香川県の坂出市府中湖カヌー競技場などで12競技が行われ、カヌースプリント200メートルは男子カヤックフォアの谷地(佐藤仁法、押野優太、荒木啓佑、設楽大樹)が35秒342で制し、500メートルとの2冠を達成した。女子カヤックシングルは鈴木葉月(谷地)が45秒762で優勝。谷地は学校対抗の男女でも1位だった。

 男子カヤックペアの佐藤・押野(谷地)、女子カヤックフォアの谷地(鈴木葉、鈴木紅葉、橋本碧唯、阿部未侑)はともに2位だった。同カヤックペアの鈴木葉・鈴木紅(谷地)、オープン種目で同カナディアンシングルの荒木詩月(同)は3位。男子カナディアンシングルの安部神維(同)は6位。

 フェンシング男子サーブルで前回大会5位の庄司圭佑(山形東)は予選トーナメント3回戦で敗れた。

K2・2位の悔しさ、最後は歓喜に

〈カヌー男子スプリント・カヤックフォア200メートル決勝〉力強いこぎで頂点に立った谷地の(右から)押野優太、佐藤仁法、設楽大樹、荒木啓佑=香川県・坂出市府中湖カヌー競技場

 最初の一こぎから4人の息がぴったりと合った。カヌー男子スプリント200メートルのカヤックフォアは、谷地が序盤で一気にスピードに乗り堂々の頂点。「仲間を信じていた。本当に良かった」と佐藤仁法は喜びをかみしめた。

 2日前に500メートルで頂点をつかみ自信を深めた4人。勝利の鍵を「最初の5パドル」(押野優太)と捉えていた。レース前には声をそろえ、入念にスタートを確認した。序盤で見事な加速を見せると、中盤以降もグングン前へ。押野を先頭に、それぞれが前の選手の背中だけを見て必死にこいだ。最後まで速度が落ちずゴール。勝利を確信した押野が拳を突き上げた。

 フォアの50分前に行われたペア(佐藤・押野)は2位。最終盤で先頭を譲り、押野は「泣きそうなくらい悔しかった」と振り返る。佐藤の励ましも受けながら「フォアメンバーの後輩2人を心配させまい」と懸命に笑顔をつくった。

 そんな3年生の思いは、2年生にしっかりと伝わっていた。「『やるしかない。楽しむぞ』という思いだった」と荒木啓佑が話すと、設楽大樹は「先輩と笑顔で終わりたかった」。レース後は感無量の表情を見せた。頼もしい先輩の姿を目に焼き付け、2人は胸に誓った。「来年は自分たちが引っ張り、もっと強い谷地を見せるぞ」。伝統が引き継がれた瞬間だった。

「鈴木(谷地)伸びやか加速」女子・K1優勝

〈カヌー女子スプリント・カヤックシングル200メートル決勝〉力強いパドリングで頂点に立った谷地の鈴木葉月

 トップが激しく競り合った女子カヤックシングル決勝。2年の鈴木葉月(谷地)はゴール直後、優勝を確信できずにいた。数分後に速報記録がアナウンスされると、思わず「キャーッ」。信じられないといった様子で喜びを爆発させた。

 今まで何度も敗れてきたライバルとの決勝。好スタートを切ると、全身の力をパドルに伝えて前へ。大会最終日だが、疲れを感じることなくリラックスしていた。他の選手が軒並み失速する終盤も、鈴木はスピードを落とさずゴールした。

 大きなこぎから生まれる伸びやかな加速が魅力。そんな有望株の可能性を芦野貴士監督は信じていた。2位通過だった準決勝のレース後も「修正できる。(1位の選手を)越せない差じゃない」。全身の使い方などを改めて伝えると、鈴木は修正。「実行できることが彼女の強み。大舞台でのレースを通じて成長した」と芦野監督をうならせた。

 YAMAGATAドリームキッズの7期生。全国で活躍する先輩に憧れを抱き、中学時代からカヌーに打ち込む。1年生の妹紅葉と組むペアは伸びやかなスタートダッシュが決まり3位。互いの存在も大きな刺激だ。「全国の選手と競いながら、さらに上を狙っていきたい」。充実感をにじませた。

「最終盤あと一歩、谷地2位」女子・K4

〈カヌー女子スプリント・カヤックフォア200メートル〉息の合ったレースで2位になった谷地の(左から)鈴木葉月、鈴木紅葉、橋本碧唯、阿部未侑

 涙をこらえきれなかった。カヌー女子スプリント200メートルカヤックフォア決勝の谷地(鈴木葉月、鈴木紅葉、橋本碧唯、阿部未侑)は2位でフィニッシュ。鈴木紅、阿部は「先輩を優勝させたかった」と言葉を詰まらせた。

 練習から息の合ったパドリングで感触は良かったという。小気味よく加速して先頭に立ったが最終盤で伸びず、かわされた。500メートルと同じ2位という結果に、橋本は「200メートルは優勝したかった。悔しいけどいいレースだった」と気丈に語った。

 レース前には鈴木葉が「笑顔つくって」と声を掛けた。メンバーの緊張はほぐれ、良い雰囲気で力を出し切ったという。「みんなでこげた過去一番のレース」と鈴木紅が話せば、阿部は「つらいし悔しい。でもみんなで頑張れた」と懸命に前を向いた。

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