谷地、結束の2冠 カヌー・2022四国インターハイ

2022/8/5 12:13

 全国高校総合体育大会(インターハイ)第8日は4日、徳島県の鳴門ポカリスエットスタジアムなどで9競技が行われ、カヌーの男子スプリント500メートルでカヤックペアを佐藤仁法・押野優太(谷地)、同フォアを谷地(佐藤・押野・荒木啓佑・設楽大樹)がそれぞれ制した。陸上の男子やり投げは清野康介(山形商)が3投目に64メートル93をマークして頂点に立った。

 カヌーはほかに女子カヤックフォアの谷地(鈴木葉月、鈴木紅葉、橋本碧唯、阿部未侑)が2位。同シングルの鈴木葉(谷地)、同ペアの鈴木葉・鈴木紅(同)はともに3位だった。カナディアンシングルはオープン種目の女子で荒木詩月(同)が4位に入り、男子は安部神維(同)が5位だった。卓球女子団体は山形城北が2回戦で敗れた。

男子カヤック「ペアで勢い、気合のフォア」

- ハイライト -

〈カヌー男子スプリント・カヤックペア500メートル決勝〉力強いこぎで頂点に立った谷地の押野優太(右)と佐藤仁法=香川県・坂出市府中湖カヌー競技場

 強い結束力を見せての戴冠だ。谷地はカヌーの男子スプリントで2種目を制覇。接戦のペアを制した勢いそのままに、終盤までもつれたフォアも一丸で勝利をつかんだ。

 先に行われたペアのこぎが「チーム谷地」を加速させた。佐藤仁法と押野優太だ。残り150メートルほどで2チームほどが先行。それでも焦りはなかった。息の合ったパドリングでぐんぐん前へ。「今までの大会では終盤にスピードが落ちていたのに、今日は上げられた」と佐藤。本人たちも目を丸くするほどの加速だった。ゴールした瞬間に勝利を確信し、雄たけびを上げた。「よっしゃー!最高」

〈カヌー男子スプリント・カヤックフォア500メートル決勝〉息の合ったパドリングで頂点に立った谷地の(左から)押野優太、佐藤仁法、設楽大樹、荒木啓佑

 この日のシングルで佐藤は準決勝敗退。気持ちが沈んだがすぐに「ペア、フォアで絶対優勝」と切り替えた。一方でペアの押野も「佐藤は疲労もあるだろう。俺が引っ張る」と心に決めていた。レース後は互いの奮闘を「ナイス」とたたえ合った。

 体を休める間もなく次のフォアへ。炎天下で気力、体力の勝負でもあったが、メンバーは優勝を信じて疑わなかった。準決勝で力みから失速したこともあり、押野は「いつも通り」「リラックスしよう」。自分たちの力を信じていたからこそ、仲間に何度も声を掛け続けた。

 後ろの設楽大樹、荒木啓佑の2年生コンビは「疲れている先輩を全力でサポートする」と気合を入れた。ペアのレースを見届け、先輩のこぎが全国トップだと改めて感じた。だからこそ「あとは先輩の背中を押すだけ」。中盤でペースを落とさずに先頭をうかがい、得意の終盤で一気に前へ躍り出た。

 ゴール直後に押野、佐藤が雄たけびを上げ、それを見た設楽、荒木も優勝を確信。4人は互いにタッチをかわし、喜びを分かち合った。「チーム谷地」としての貢献や信頼が大きな結果へとつながった。

女子・K4「混戦抜け出し、谷地2位」

〈カヌー女子スプリント・カヤックフォア500メートル決勝〉終盤の伸びで2位に入った谷地(右から鈴木葉月、鈴木紅葉、橋本碧唯、阿部未侑)

 ラスト200メートルほどで推進力が増し、2位に躍り出た。カヌー女子カヤックフォアの谷地(鈴木葉月、鈴木紅葉、橋本碧唯、阿部未侑)は狙っていた後半勝負が奏功。会心のレース運びだった。

 スタート前に展開を確認した。「出だしで前に出よう。風のない所で前に出よう」。鈴木葉が声を掛けるいつものルーティン。全員で心を一つにした。

 レース中は仲間とパドリングの息を合わせることに集中した。掛け声はないが、心は一つ。苦しい勝負の終盤では「前を行くチームについていこうと必死だった」と橋本。3年生としてこれまでの思いを全てパドルに乗せた。

 2位争いの混戦を終盤で抜け出し、3位に3秒差をつけてゴール。先行した実力校の宮崎商相手にも、最後まで追いすがった。「得意の最後の伸びを出せて満足のいくレース。楽しかった」と阿部。鈴木紅は「勝てなかったことが悔しい」と素直な思いを口にした。

 互いに気付いたことなどを何でも言い合い、より良いこぎを目指してきたチーム。自分たち自身がその伸びしろに大きく期待している。鈴木葉は「国体でもチャンスがある。リベンジをしたい」と力強かった。

女子K1・K2「驚き、喜び、姉妹3位」

〈カヌー女子スプリント・カヤックシングル500メートル決勝〉後半の伸びで3位に入った鈴木葉月(谷地)

 カヌー女子カヤックシングルは鈴木葉月(谷地)、ペアは鈴木葉・鈴木紅葉(同)が堂々の3位。姉が意地を示し、姉妹が息を合わせ、それぞれの表彰台をつかんだ。

 シングルのゴール直後、左手で顔を覆った鈴木葉。喜びの余り笑顔が止まらなかったという。「6位以上ならいいと思っていた」と言い、驚きの結果だった。

〈カヌー女子スプリント・カヤックペア500メートル決勝〉3位に入った谷地の鈴木葉月(左)と鈴木紅葉

 終盤で風が弱まるというコースの特徴を感じ取っていた。「徐々に攻めてラスト勝負だ」。序盤の先頭争いから、中盤で他の選手が並んできても「また前に出れば大丈夫」と冷静だった。最後に加速してゴール。横を見ると、そこまで競っていた周囲の選手がいなかった。表彰台を確信しての笑顔だった。

 続くペアでは妹の紅葉と息ぴったりのレースを見せた。練習では互いに言い過ぎることもあるというが「最後まで姉を信じてこいだ。姉妹の力」と妹。心を一つにして3位でフィニッシュし、2人で喜びを爆発させた。

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