着物の縫製や卸売販売などを手掛ける第一ほうせい(米沢市、鈴木ゆかり社長)は、イベントなどの際に不織布マスクの上から着用する「おまつり専用マスクカバー」を開発した。各地の祭りが新型コロナウイルス感染対策を取りながら再開する中で、祭りの雰囲気を崩さない選択肢として提案している。
開発のきっかけは、今春3年ぶりに同市で開催された米沢上杉まつり。マスク着用が義務づけられたみこし行列参加者からの「まつりの世界観を崩さずに統一感を出したい」との声を受けて製作した。まつり当日は、上杉松岬両神社青年会のメンバーがマスクカバーを着用し、街中を練り歩いた。
マスクと同様にひもを耳に掛けて着用し、下部は垂れ下がる形状。はかま用の張りのある生地を使うことで、みこしを担いだり踊ったりしても、めくれ上がりにくくなっている。基本的な長方形のタイプに加え、左右の長さを変えた「アシンメトリー(非対称)」も製作した。
製品は、着物のリメイクなどを手掛ける社内ブランドの着物サロン「きものモモ彩(いろ)」で取り扱う。同サロンは、着物をより身近に楽しんでもらうことを目的に2019年に立ち上げており、はかま生地を使ったマスクカバーもラインアップに加わった。
マスクカバーの販売はオーダーメードで、1枚1650円。生地は黒、紺、紫、若竹色の4色で、オプションでプリントや刺しゅうなども入れられる。洗濯可能で、納期は最短5日。問い合わせは同社内のきものモモ彩0238(22)8220。
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