米沢市赤崩の草木染織作家山岸幸一さん(75)の工房で5日、黄金色に輝く品種の「黄金繭(おうごんまゆ)」の収繭(しゅうけん)作業が行われた。
山岸さんの工房では、主に染料として使うために黄金繭のカイコを育てている。この日は、わらで編んだカイコの寝床「わらまぶし」から繭を取り外した後、山岸さんと、息子の大典(だいすけ)さん(38)が、繭の周りについた「毛羽」を取り除く作業を行った。
繭の中にはさなぎになったカイコが生きており、放っておくと羽化して繭の品質が低下してしまう。熱風で乾燥させる方法もあるが、同工房では冷蔵庫で羽化を抑制しながら、おおよそ3カ月の間に使用する。カイコからは卵も取り、来年の養蚕まで保管する。
黄金繭から抽出した色素で絹糸を染め上げる山岸さんの技法は、「春来夢(しゅんらいむ)」として商標登録している。
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