心の機微、歴史に織る U-39やましん紙上歌会、山形大で公開授業

2022/6/26 10:30
歌人小島ゆかりさんが短歌の魅力を伝えた「U―39やましん紙上歌会」公開授業・講演会=山形市・山形大小白川キャンパス

 「U―39やましん紙上歌会」の公開授業・講演会が25日、同歌会選者を務める歌人小島ゆかりさん=東京都在住=を講師に迎え、山形市の山形大小白川キャンパスで開かれた。小島さんは「短歌を作る楽しみ、読む楽しみ」と題し、同大の学生が作った短歌を添削しながら解説。余情を生み出す言葉や助詞の効果的な使い方、リズムよく詠むポイントなどを紹介した。

 小島さんは「短歌は1300年の歴史があり、いろいろな魅力があって続いてきた。新型コロナウイルスが今後、歴史年表に記されるのは数行だと思うが、歌を作ることで歴史に埋もれてしまうような一人一人のささやかな心の動きや喜び、寂しさは残されていく。それこそが本当の人間の歴史。(短歌という)小さな詩型が大事な役割を果たしてきた」と語った。

 今回は事前に学生が作った「窓」の題と自由題計28首を取り上げた。「景色や場面など、読者が具体的にイメージを共有できる作品がいい」「『笑顔』『絆』はいい言葉だが、よく使われており、安易に使うとどこかで見たような作品になってしまう。使う際は自分なりに言葉を加えて新鮮な印象を与える工夫が必要」などとアドバイスした。

 山形大地域教育文化学部3年那須康平さん(21)は「言葉に優劣はないと話していたのが印象に残った。素直な気持ちが大切だと聞き、挑戦したいと思った」、同大理学部2年本田花さん(20)は「細かな表現を変えるだけで、歌に情感が広がり鮮やかになると感じた。短歌があることで、ありふれた日常も色づく気がする」と話していた。

 公開授業・講演会は山形新聞社と山形大が主催。新型コロナウイルス感染予防対策を徹底し、3年ぶりに一般の人々も対面聴講できるようにし、ライブ配信も行った。講演に先立ち、峯田益宏山形新聞取締役編集局長が「短歌の魅力を感じ親しんでほしい。こういう時こそ日常を見つめ、三十一文字に託す短歌に挑戦してほしい」、藤田洋治山形大地域教育文化学部教授(個別契約任期付)が「自分の考えや見たものを言葉にすることは大事。講演を通じ、表現する面白さを見つけ出してほしい」とそれぞれあいさつした。

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「U-39やましん紙上歌会」公開授業・講演会

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