モリアオガエル、産卵期だケロ 白鷹、飯豊で「泡の塊」確認

2022/6/24 21:23
池に張り出した木の枝にぶら下がるモリアオガエルの卵=白鷹町大瀬

 県レッドリストで準絶滅危惧種となっているモリアオガエルが、県内で産卵期を迎えている。白鷹、飯豊の2町では、山中の水辺の樹木に卵が産み付けられた泡の塊を確認することができる。

 県立博物館の羽角正人博士によると、モリアオガエルは森の木の上などで暮らし、産卵期になると水辺に姿を現す。体長は雄が4、5センチで雌は一回り大きい。泡の塊は「泡巣(あわす)」と呼ばれ、雌の周囲に集まった3~5匹の雄が足で粘液をかき混ぜて形成。雌1匹につき400~500個のクリーム色の卵を中に産む。ふ化したオタマジャクシは落下した水の中で成長する。

 白鷹町大瀬の山中では、池を囲む木々の水面から2~5メートルほどの高さの枝葉に、手のひら大の泡巣がいくつもぶら下がっていた。旧平田集落から伸びる山道近くにあり、道の保全に取り組む同町荒砥乙の新野優(まさる)さん(73)は「感動的な光景。自然の営みの素晴らしさを感じる」。平田集落出身の吉田源三郎さん(88)=同町荒砥乙=は「昔はいなかったと思う。人の手が入らず草木が茂ったから産卵するようになったのかもしれない」と語った。

産卵期を迎えたモリアオガエル=飯豊町椿

 飯豊町椿では、町役場近くの山中に生息している。林道台沢線沿いに二つある堤の上流側が産卵地で、水辺の樹木に少なくとも60の卵塊を確認できた。雌に雄が抱きつき、ソフトボール大の卵塊を作っている様子も見られた。

 地元の住民団体は、地域の史跡やスポットを巡るトレッキングコースの整備を進めており、「モリアオガエル生息地」はその一つとして現地に看板を設置。周辺マップを記したパンフレットも町教育委員会と発行した。椿区民会の地区別計画推進委員会の関川豊章委員長は「林道沿いで観察しやすく、椿地区の宝だと思う。生態系の中で生きているので大切に見守ってほしい」と話していた。

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