新型コロナ後遺症、7割超が現役世代 県独自の実態調査結果

2022/6/17 12:12

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 新型コロナウイルスに感染し、陰性判定後も症状が続く後遺症に関し、県は16日、独自に行った実態調査の結果を公表した。後遺症を訴えた人の年代は20~50代の現役世代で7割を超えた。症状は倦怠(けんたい)感が最も多く、せきや呼吸困難などが目立ち、全体の3割で症状が半年以上続いている。半数近くがワクチン未接種だった。

 県は今年4、5月、県内の内科や耳鼻咽喉科など約600カ所の医療機関(病院、診療所)にアンケートを行った。調査項目はこれまで後遺症を訴えてきた人の有無や人数に加え、具体的に▽年齢▽性別▽症状▽ワクチン接種の状況▽感染時の重症度―などを尋ねた。

 その結果、男女75人の症例報告があった。男女別は男性36人、女性39人。年代別は40代が最多の17人、20代14人、50代13人、60代12人、30代11人と続いた。20~50代の現役世代で73%に上った。

 陰性化後の症状は単一が45人(60%)、複数が30人(40%)。複数回答で、最も多い症状は倦怠感の27人で、せき23人、呼吸困難15人、味覚障害12人、嗅覚障害11人、集中力低下3人、抑うつ3人と続いた。その他が25人おり、頭痛や発熱、めまい、咽頭痛、たん、脱毛、関節痛、筋肉痛など多岐にわたった。

 症状の継続期間は1人の患者が複数の症状を訴えるケースがあるため複数回答とし、2カ月未満が最多の38件、2~3カ月が36件、半年以上が35件だった。感染時の症状の程度には関係なく後遺症が生じており、特に女性は感染時に軽症でも後遺症を抱えたケースが7割を超えた。

 ワクチン接種の有無では最多がゼロの36人(48%)で、2回以上29人(38.7%)、不明10人(13.3%)。県コロナ収束総合企画課は「因果関係は分かっていないが、特に未接種の人は症状が長引く傾向にある。こうしたデータを踏まえ接種を検討してもらいたい」としている。

 県は今後、県医師会など関係機関と連携し、円滑に相談や受診ができる態勢構築に取り組む。さらに追跡調査を実施していく方針。

新型コロナ後遺症 厚生労働省によると、世界保健機関(WHO)は新型コロナに罹患(りかん)後、2カ月以上にわたり症状が続き、他の疾患として説明がつかないものを後遺症と定義付けている。

受診態勢の構築が急務

 県による新型コロナウイルスの後遺症に関する調査結果を受け、県医師会の中目千之(なかのめ・ちゆき)会長は16日、山形新聞の取材に対して、症状が多岐にわたる点を考慮し、複数の診療科がそろう総合病院を拠点に受診態勢の構築を急ぐ必要性を挙げた。

 ワクチン接種の有無では、後遺症が半年以上続く人の6割超が未接種だった。中目会長は「接種が後遺症の発症予防につながる確たる証拠はないが、長期化を防ぐ点では効果があるのではないか」との見解を示した。

 県医師会は後遺症の症状が多岐にわたり、長期化する恐れがある状況から、県と協力して態勢づくりを進める方針。中目会長は「県内で後遺症に関して総合的に診療できる専門外来を設置した方がいい。症状が長引く状況がある場合などは、地域のかかりつけ医が経過観察を含めて専門外来と連携していくことが望ましい」と強調した。今後の実態調査について「オミクロン株の影響は今後明らかになっていく。さらなる調査が必要」と述べた。

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