サイクリングブーム、でも部品不足 県内にも影響、ロードバイク中心に

2022/5/28 10:37
世界的な自転車ブームで県内でもロードバイクを中心に注文待ちの状態が続いている=山形市・サイクルランドさいとう

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う世界的なサイクリングブームが、本県にも影響を及ぼしている。県内の自転車販売店によると、ロードバイクなどの人気車種は入荷が1年待ち以上になることも。特に在庫を持たない“注文型”の販売店は売る物が手に入りづらいため、厳しい経営を強いられているという。メーカー側は増産に努めているが、しばらくは品薄傾向が続くとみられている。

 「ロードバイクは在庫がほとんどなく(ロードバイクより手頃な価格帯の)クロスバイクは乗りたい車種に乗れない状況」と山形市の自転車店の男性代表(37)。県内でも健康志向と相まって自転車人気が上昇しているというものの「せっかく購入希望者が来店しても欲しい自転車の入荷の見通しが立たず、諦めてしまう人もいる」と嘆く。

 山形市の「サイクルランドさいとう」でも、コロナ禍による屋外スポーツへの関心の高まりもあり、幅広い年代から注文が増えている。斎藤剛史店長(43)は「特に20万円以下の初心者向けロードバイクの注文が目立つ」と話す。ただ、人気車種の場合は1年半待ちは珍しくないといい「今は需要と供給のバランスが崩れている」と話す。

 自転車不足の主な原因といわれるのが、国内外にギアやチェーンなどを供給するスポーツ自転車部品世界最大手メーカー・シマノ(大阪府堺市)の製品の品薄だ。自転車は、フレームやブレーキ、シフトなどを取り付けて構成されるが、各完成車メーカーでは、部品が足りず増産できない状況とされる。修理の際のパーツ交換も部品不足が深刻だという。世界的な需要の急拡大に加え、シマノの海外生産拠点がロックダウン(都市封鎖)に伴い一時的に操業停止したことなども影響したといわれている。

 現状について同社広報課は「世界的なサイクリングブームは落ち着きを見せ始めた」としつつも「ハイエンドクラス(ロードバイクでおおむね100万円以上)を中心に一部エントリークラス(10万円以下など)が品薄状態」と説明する。今後については「完成車の需要動向は予測しづらい」として見通しを示さなかったが、「お客さまにご迷惑を掛けないよう、増産を含め最大限努力する」としている。

 「今は修理のほか、半年から1年前に注文した商品で商売をやりくりしている」と斎藤店長。「世界的な需要のピークは過ぎていると言われているので、来年には落ち着いてほしい」と願った。

記事・写真などの無断転載を禁じます
[PR]
おすすめニュース

県内ニュース最新一覧

[PR]