飼料用トウモロコシ生産拡大挑む 山形大農学部がプロジェクト

2022/5/27 12:25
飼料用トウモロコシの生産拡大に向けたプロジェクトについて説明する(左から)松山裕城准教授、浦川修治教授=鶴岡市・山形大農学部

 鶴岡市の山形大農学部は本年度から3年間、現在はほとんどを輸入している飼料用トウモロコシの生産拡大を図るため、国産トウモロコシの有用性を検証するプロジェクトを展開する。栽培による温室効果ガスの排出低減効果を明らかにし、安全で高品質な国産品を流通させるための特性の評価も行い、持続可能な循環型農村経済圏(スマート・テロワール)の構築につなげたいとしている。

 「国産トウモロコシ子実(しじつ)の有用性の検証事業」として、日本中央競馬会畜産振興事業に採択され、予算総額は約1億円。農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)と連携し、水田転作作物として飼料用トウモロコシを導入した場合の温室効果ガス排出量の調査、効率的な乾燥技術を検討する。また、東北産を中心に、人体に有毒なカビ毒の濃度と成分の分析、輸出品との海外基準による品質の比較などを進める。

 同学部によると、水田では温室効果が高いとされるメタンガスが微生物の活動などにより発生するが、畑地化すると抑制されるという。プロジェクトでは、同市の同学部付属やまがたフィールド科学センター(高坂農場)に水田とトウモロコシ畑を2アールずつ設け、ガスを一定期間集めて量を調べる。輸送の際に排出される二酸化炭素(CO2)の量についても輸入品と比較し、環境面での国産使用の有用性を明らかにする。

 同学部の浦川修司教授、松山裕城准教授が24日、同学部でプロジェクト内容を発表した。松山准教授は「2、3年前に比べて配合飼料の価格は1.5倍ほどに高騰し、トウモロコシは倍に近い。地域における飼料資源の生産と活用は畜産経営にとって重要な課題」と指摘した。同学部は山形新聞社のクラウドファンディング「山形サポート」も活用し、「庄内スマート・テロワール構築プロジェクト」を進めている。将来的には、トウモロコシなどの飼料資源を地域で有効活用する供給センターを設け、肥料や家畜飼育、食品加工を含めた循環に結び付ける。

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